久しぶりにツーリングらしいツーリングをしてきた。冬はどうしても凍結や積雪が怖いので山間部などを避けて走ることになってしまう。また、絶景や○○ラインなどの快走路は大抵山間部にある気がするので、どうしてもツーリングの目的地候補にならない。
となると必然的に走りなれている道や市街地を走ることになるので、バイクで走っていても気持ちよさはそこまでないし、走る目的が「メシを食う」だけになってしまうのだ。
しかし、2024年は暖冬で2月の中旬というのにその日の最高気温は15℃の予想。この機会を逃すわけにはいかないと思い、和歌山までツーリングに出かけることにした。
紀の川フルーツライン
紀の川フルーツラインは、和歌山県橋本市から紀の川市を結ぶ全長約24kmの広域農道だ。農道なので片側1車線の両サイドには果樹園が広がっている。全線が開通したのが2023年の4月なので、開通した頃には多くのライダーが訪れたのではないだろうか。
フルーツラインを走っていると眼下に紀の川とその街並みが見えるので景色もまずまずだ。そして何より信号がひとつもない。24kmものあいだ、信号なしで走れる道なんてそうそうないからテンションが上がる。僕は平日に行ったのだが、車もバイクも少なく、めちゃくちゃ気持ちよく走れた。
今まで走った中で一番の快走路は「但馬漁火ライン」だったが、この「紀の川フルーツライン」はそれを凌ぐ素晴らしさで僕の中では堂々の一位に躍り出た。道中の景色で言えば「伊吹山ドライブウェイ」などには劣るが、ただバイクで走るだけなら過去イチの快走路だった。その日はフルーツラインを走り終えたら大阪の堺方面へ抜けて帰路に着く予定だったのだが、帰りもまたフルーツラインを走って帰るプランにすれば良かったと後悔するほど魅力的だ。
和歌山といえば「高野・龍神スカイライン」が有名だが、高野山への観光客も多く道は渋滞するしワインディングも急なので走りやすい道とは言えない印象がある。なので和歌山へツーリングに行くなら龍神もいいが、ぜひ紀の川フルーツラインを走ってみてほしい。
ただひとつ、緩やかなワインディングばかりなのでもう少し角度が急なワインディングも楽しみたいという中上級者のライダーには物足りない感じがあるかもしれない。
デカ盛りの穴子天丼を食う
時間に余裕があればフルーツラインを走り終えて、そのまま和歌山市などへ行きたいところだったが、この日は堺市の方から帰ることにした。
途中、泉南マーブルビーチへ立ち寄り休憩。白い石が敷き詰められた海岸は圧巻だ。
昼食の目的地は、関空連絡橋のふもと近く、泉佐野市にある「おさかなハウス」。
ここでは海鮮料理などがデカ盛りで安く食べれるとのこと。到着したのは13時を過ぎていたので、店内にはお客さんが一人しかいなかったが、そこかしこのテーブルに食べ終えた食器が放置されたままだったのでお昼時には賑わっていた感が残っていた。
僕が今回注文したのが、ジャンボ穴子天丼1680円。穴子丸ごと一匹の天ぷらが3本も乗っかっていて、インパクト抜群の天丼だ。
タレが別盛りなので、自分の好みに合わせてかけれるのが嬉しい。衣はサクサクで、どちらかというと歯応えのある衣だ。中はフワフワの穴子がしっかりと詰まっていて味はもちろん食感も美味しい。食べても食べても減っていかない穴子丼はなんともお得感と幸福感をもたらしてくれる。
ただオジサンにもなると3本目は少し胸焼けがした。2本でも十分なんだが、3本あるところに魅力があるのだろう。
ここは穴子天丼以外にも色々と楽しめるメニューがあるので、マスツーなんかで行くとシェアしながら楽しめるかもしれない。
最後に
ジャンボ穴子天丼を存分に満喫したあとは、貝塚市にある二色の浜へ行き海を眺めながらのんびりと休憩した。大阪湾というと、とてつもなく汚いイメージがあったが意外と水は透き通っていて夏には海水浴客で賑わうのが想像できる。とはいえ、やはり大阪湾なのでお世辞にもキレイとはいえないが。
今回は久しぶりに、ツーリングらしいツーリングをすることができた。僕のツーリングで希望する条件は3つある。
1、絶景が観れること。2、快走路があること。3、美味いものが食えること。
今回の紀の川フルーツラインでは、絶景までは観ることができなかったが、久しぶりにそれなりの景色は観ることができたので満足している。快走路度合いは抜群だし、美味いものも食えた。なので総合的な評価で、冬のツーリングにしては100点に近いぐらいの満足感はある。
やはり日本は広い。関西だけでも、行ったことがない場所、走ったことがない快走路がまだまだあると思う。これから暖かくなり、ライダーにとっては最高の季節がやってくる。
いつでも走り出せるようにしかりとプランを立てておきたい。