前回、私の愛車紹介シリーズ・第1章「憧れのBMW旧車カフェレーサーをヤフオクで落札」をポストさせて頂きました。まさか1981年式のカスタム車を、現車確認もせずにヤフオクで購入するとは、我が事ながら無謀すぎて呆れます(笑)
そんな冷静さを失うくらい、カスタムてんこ盛りのBMW旧車カフェレーサーが画面上でも眩しすぎて、喉から手が出るほど欲しかったのでしょうね。しかし過去の自分に教えてあげたいくらい、納車からトラブルが続くことになります。
今回の投稿では、私の愛車紹介シリーズ第2章「納車からトラブル続きのBMW旧車カフェレーサー」の模様を、お届けしたいと思います。
ついにBMW旧車カフェレーサーとご対面
東京のBASでの引き渡しから、待つこと1週間。BAS熊本からバイクが到着しましたので、取りに来てくださいと電話がありました。ここでBASについて少し補足しておきます。BASはバイクに特化した定期便を全国に走らせており、個人顧客だけでなく、ディーラーや大手バイク量販店も利用しています。多くのバイクを相積みして運んでいく為、比較的安く日本全国にバイクを輸送できるサービスです。参考までに、東京デポから熊本デポまでBMWを運ぶ費用は、約30,000円でした(バイクの大きさや条件にとって価格は変動します)。
話をBMWの納車に戻します。早速、ハイエースでBAS熊本デポに向かいました。受付を済ませ、バイクが出てくるのを待ちます。そしてついにBMW旧車カフェとご対面。スカチューンカスタムしているのもありますが、想像以上に左右に張り出した迫力のあるボクサーエンジン。実車を見て、ターコイズブルーのタンクが美しくてテンションが爆上がりでした。と同時に、果たして自分はこの旧車を乗りこなせるのか?という不安にも駆られました。センタースタンドが重すぎてバイクが持ち上がらず(汗)BASの係りの人に手伝ってもらってバイクを動かしました。R100RTは重心が低い為想像以上に重く、足にエンジンが当たるので取り回しが大変です。
いきなりエンジンがかからない??
ハイエースにラダーレールをセットして、積み込みの準備をします。燃料コックをひねって、キーオン&アクセルをあおり、セルを回してエンジン始動。2、3回やってもかからず、5回目でメーターが光らなくなりました(汗)えーっ、エンジンかからんと焦りました。購入したバイク屋に電話して聞いてみますが、おそらくバッテリーが上がっているとのこと。エンジン始動なしで、トランポにバイクを押して積み込み、自宅へ持ち帰りました。
帰宅後、トランポからバイクを下ろすのは容易でしたが、センタースタンドがやはり重すぎます。そういえば、リトモアルベーロさんが前期のツインサス車はセンタースタンドが重いので苦労しますと言っていたのを思い出しました。マンションの大家さんに手伝ってもらって、スタンド立ててとりあえず記念撮影。
しかし、とんでもないバイクが我が家にやって来ました。これにてセルフでの納車の儀は終わりましたが、今のところエンジンかかりません(汗)それでも気分は最高です。ショウライのリチウムイオンバッテリーが搭載されているので、専用充電器をネットで注文して、到着を待つことにしました。
リチウムイオンバッテリーとは?
一般的にバイクに取り付けられているのは、鉛のバッテリーです。しかしながら購入したR100RTには、ショウライのリチウムイオンバッテリーが搭載されていました。カスタムカフェレーサーは、スカチューンしてなんぼですから、できるだけパーツを極小化&軽量化しています。使用しているショウライのLFX18A1-BS12は、鉛バッテリーに比べて重量は1/5でサイズは1/3です。
そしてネット注文して2日後、ショウライの専用充電器が到着しました。
4時間フル充電し、モトガジェットのLEDメーターが点灯するようになりました。ケラーマンのウインカーも神々しく光っております。これでようやくスタートラインに立てました。
ついにエンジン始動
いよいよエンジン始動です。ガソリンコックを開け、アクセりをあおり、セルを回してエンジン点火します。そして無事エンジンがかかりました!!やはりワンオフマフラー、かなりの爆音です。タンクにほとんどガソリンが入っていなかったので、携行缶のガソリンをタンクに投入します。
FCRキャブはチョークがないので、アクセルをあおって暖気してやらないとアイドリングが安定しません。それでもしばらく回し続けてると、エンジン音が安定してきました。よし、これでいよいよ乗れます!!
試走のはずが・・・6キロで終了
乗りたい気持ちを抑え、道が空いている平日に試走することにしました。いつものケニーロードをゆっくり走ろうと思って、自宅(市街地)を昼前に出発。市街地エリアではマフラーが爆音すぎるので、回転数を上げないようにゆっくり走りました。
ファーストインプレッションは、低速では少し重さを感じるのですが、2、3、4速とギアを上げていくとバイクが軽くなりトルクフルでよく走ります。OHVの横揺れは、想像していたほどは感じませんでしたね。但し、ギアチェンジはセッティングのせいなのか、軽すぎて?緩すぎてギアが入っている感覚がありません。そしてリアブレーキは、全然効かないので減速する時に少し使うくらいでしょうか。
市街地エリアを抜けて、裏道に入ります。車1台しか通れない道で、前方から車がきたので停まって車が通り過ぎるのを待ちました。そして発進しようと思ったら1速に入ってなくてエンストしました。
その後、キーオンしてもメーターが光らなくました(汗)路肩に寄せてキーオフ、キーオンを繰り返すも、メーターは全く付きません。あー終わった、バッテリーまた上がったと確信した瞬間でした(泣)
ここで家から6キロの初試走が終了しました(汗)
いきなりレッカー
先ほど前を通り過ぎたファミリーマートまで、おそらく700メートル。まあまあの上り坂ですが、とりあえず押してコンビニに向かいます。この日の気温は27℃、結構暑い中210キロの車体を必死で押しました。スラクストンRより軽いはずなのですが、張り出したボクサーエンジンのおかげか、取り回しがかなりしづらいです。足にアザを作りながら、なんとかコンビニ到着。
ロードサービスに電話をして、1時間ちょっとレッカーを待ちました。まさか初回で、家から6キロのところでレッカーされるとは思っていませんでしたが、ドゥカティ900SS時代の苦い経験があるので、これくらい旧車あるあるだろうと前向きに考えました。バイクは無事自宅に到着し、本人もタクシーで帰宅。これにて試走終了しました。
気を取り直してケニーロードへ初走行
前回は、充電してから日付が経っていたのもあり、バッテリーが放電したのだろうと勝手に解釈しました。リチウムイオンバッテリーに一抹の不安はあるけれど、行く前に満充電していけば大丈夫だろうということで、後日ソロツーリングに出かけました(無謀)。勿論、充電器持参です。
前回同様、自宅から益城町方面へ行き、ケニーロードを走ることに。履いているタイヤは前100後110のラジアルタイヤですが、思っていたよりは倒れるし、加速もします。ドゥカティ848やスラクストンRを比べると全然遅いですが、42歳のバイクがこれほど峠で走れるとは驚きでした。しかしながら下りではブレーキ効かないし、すぐギア抜けするし、後輪滑るし注意が必要です。
リアルに「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」
ランチを食べようと、南阿蘇から山都町にあるカフェに向かいます。道中は、民家の少ない山道が続きます。山都町の3つ目のトンネルを抜けて走っていた時だったでしょうか。4速70キロ走行中に、メーターが急にOFFになってエンジンが停まりました。惰性で近くにあった売店に緊急停止(奇跡的)。
またバッテリー上がりですかBMWさん?と問いかけるも、メーターはうんともすんともいいません(汗)運よく停止した売店で菓子パン(今日のランチ)を購入して、「(出川哲朗の)充電させてもらえませんか?」とお願いしました。快くOKを頂き、持参した充電器をコンセントに差し込み充電スタート。今回はレッカーを呼ばなくて良さそうです(トホホ)
待っている間に某バイク店に電話して聞くと、この時代のBMWは発電能力が低くて、おそらく発電量より放電量の方が多いのではとのことでした。またレギュレーターかオルタネーターに原因があるか、バッテリーの容量が足りていないことが考えれるようです。一度BMW旧車が見れる専門店に持って行って、一通り見てもらおうと強く思いました。
それから何もない山都町の山道で待つこと1時間半、結構充電できたと思うので出発することにしました。また停まっても「(出川哲朗の)充電させてもらえませんか?」ができるような道を選択して帰宅することにします。
お世話になった売店から自宅までおよそ60キロ、ブレーキランプ・ウインカーもつけるとバッテリーが消費するので、止まらない曲がらない道を走りました。順調に南阿蘇から大津町、熊本市内へと帰ってきました。これは充電せずに、自宅に帰れるかもしれないという期待が膨らみます。
番組とかではなく、リアルに出川さんの気持ちがわかるツーリングになっていました。但し、出川さんは電動スクーター、私は1000ccのボクサーツインのガソリン車、全然車両の大きさや系統が違いますが、これも良い思い出になりそうです。次回からはスイカのヘルメット被ってツーリングですね(笑)
あともう少しで自宅なのですが・・・
熊本市街地に入ってから、やはり夕方の渋滞に巻き込まれましたが、比較的順調に家の近くに戻ってきました。大通りの交差点を右折して、家まであと200メートルというところで、ついにメーターがOFFになりました(汗)最後の200メートルはバイクを押して無事帰宅。もしかしたらこのバイクは、すごい幸運を持ったバイクかもしれません。
まとめ
このような感じで、私の愛車紹介・第2章「納車からトラブル続きのBMW旧車カフェレーサー」を書かせて頂きました。これだけ問題があるなら、返品を考えてもおかしくないバイクだと思いますが、全くそういう気持ちにならないくらい、このBMW旧車カフェレーサーは乗り味・鼓動感・見た目が最高です。特にエンジンやキャブは絶好調のような感じがします。但し、電気系統に関して色々問題があるので、第3章では克服編としてお届けしようと思います。乞うご期待下さい。