バイクの保険とロードサービスについて〜費用やオススメなど詳しく解説

ライダーの皆様、バイクの保険はどういったものに加入していますか?自賠責保険は義務ですが、任意保険車両・盗難保険には様々なプランがあります。保険を手厚くすればするほど、月々や年払いの保険料が増えるので、自分にあったプランを選びたいものです。
また、バイクの任意保険に付帯するのが、ロードサービスです。バイクに乗り始めた方なら認識がないかもしれませんが、車に比べてバイクはレッカーにお世話になることが多いです。

筆者は古いバイクに乗っているのもあり、ロードサービスにはたくさんお世話になっています。事故に限らず、故障・バッテリー上がり・ガス欠にパンク、そして夏場のオーバーヒートなど様々な場面で、バイクを運んでもらわないといけないことがあります。バイクには、保険とロードサービスという「転ばぬ先の杖」は絶対に必要です。そこで今回は、前半はバイクの保険ついて、後半はロードサービスについて書いていこうと思います。 

レッカーされるドゥカティ900SS
目次

バイクの保険

自賠責保険

原付~大型まで、公道を走るためのナンバー付きバイクならば、誰もが加入しないといけないのが自賠責保険です。原付~250ccであれば、2~3年に一回自賠責保険が切れたタイミングで更新しますよね。251cc以上の車検が必要なバイクであれば、新車購入時は3年、以降の車検時には2年の自賠責保険に入ると思います。

ナンバーに貼っているステッカーで自賠責保険の切れる年月が明示してあるので、よくチェックしておくことです。ここでは東京海上の自賠責保険の価格を例にして見ていきたいと思います。

原付の自賠責ステッカー

 ローソンで入れる東京海上の自賠責保険

区分/期間12ヶ月24ヶ月36ヶ月48ヶ月60ヶ月
原付(125cc以下)6,910円8,560円10,170円11,760円13,310円
二輪(126cc以上~大型)7,100円8,920円10,710円12,470円14,210円

この表を確認していると、長く乗ると決めたバイクはできるだけ長い期間の自賠責に入っておく方が、得だということがわかりました。二輪60ヶ月だと1年2,840円とかなり割安です。

もし自賠責の期限が切れていたら?

自賠責保険(共済)に加入せずに人身事故を起こすと、もともと自賠責保険(共済)から支払われる賠償金がすべて自己負担になります。たとえ任意保険に加入していても、支払われるのは自賠責保険(共済)の補償限度額を超えた金額のみです。

例えば被害者が死亡した場合、自賠責保険(共済)に加入していれば3,000万円を限度額とした保険金(共済金)が支払われ、限度額を超えた金額が任意保険から支払われますが、未加入だった場合はこの3,000万円を自分で賠償しなければいけないのです。

たとえ事故を起こさなくても、自賠責保険(共済)に未加入で運行した場合は1年以下の懲役または50万円以下の罰金、自賠責保険(共済)の証明書を所持していなかっただけでも30万円以下の罰金が科せられます。 また無保険での運転は交通違反となり違反点数6点が付され、即座に免許停止処分となります。

任意保険

任意保険は、自賠責保険と違い義務ではないのですが、万が一のことを考えた際、絶対に入っておいた方が良い保険です。また保険会社によっては次章で説明するロードサービスもついてきます。

ドゥカティ用に加入している保険会社は、EMMA(アクサダイレクト)です。今回は、ドゥカティ848にかけている任意保険を参考にみていきます。

車種ドゥカティ848 Evo コルセ SE
保険期間1年間
ノンフリート等級7F等級
事故有係数適用期間0年
運転免許カラーブルー
年間予想最大距離5,000~6,000km
仕様用途日常レジャー用
運転される方の範囲運転者年齢条件特約:30歳以上補償
事故の相手方への補償対人・対物賠償保険:無制限
ご自身や同乗者への補償人身傷害補償特約:なし
自損事故保険1,500万円
無保険車傷害保険2億円
搭乗者傷害保険300万円
弁護士費用等補償特約あり
保険証券不発行特約あり

この条件で、車両保険・盗難保険なしで、年間約42,000円支払っています。そしてこの保険には、100キロまでのロードサービス(使い放題)がついています。あと補足なのですが、弁護士特約は、事故などで揉める場合もあるので、付けておくことを強くオススメします。

車両保険&盗難保険

車両保険や盗難保険は、そのバイクの年式や価値によって変わってきます。ちなみに上記のドゥカティ848に車両&盗難保険をつけた場合、条件別で以下の通りです。

全損半損盗難年間保険料
⭕️⭕️⭕️92,235円
⭕️⭕️73,645円
⭕️⭕️65,395円
⭕️46,805円
⭕️18,590円
パニガーレのフラグシップなら車両&盗難保険は必須でしょうか

筆者のドゥカティ848は車両&盗難保険に入っていませんが、もっと高価なバイクを乗っている方なら、2つとも入っておくべきでしょう。

ロードサービスについて

長年バイクに乗られているライダーさんは、ロードサービスのお世話になったことがあるのではないでしょうか。私はまだバイク歴3年半ですが、保険屋さん5回、バイク屋さん2回の合計7回レッカーしてもらった事があります。
そしてレッカーを使った車種はドゥカティ900SS(1997年式)と現行で乗っているBMW・R100RT(1981年式)の2台のみ。やはり古いバイクは、いつ止まるか分からないので、ロードサービス加入は絶対必要です。

バイク屋さんの軽トラで運ばれるドゥカティ900SS

バイクが動かなくなったら

ツーリングに行くと出先で、交通事故、故障、ガス欠、パンク、オーバーヒート、バッテリー上がりなど、様々な理由でバイクが動かなくなってしまうことが考えられます。

もしバイクが動かなくなったら、まずは路肩など安全な場所にバイクを避難させましょう。バイクが押して動く状態なら、コンビニやガソリンスタンドなど小一時間待てそうな場所に停車することをオススメします。一人で動かせそうにないなら、道行く人や車に助けを求めましょう。(事故の場合は、まず警察に連絡です)

またバイクが動かなくなったらパニックになったり焦ったりするので、ゆっくりと気持ちを落ち着かせましょう。そして気持ちにゆとりが出てきたら、ロードサービスを呼びましょう。
もしバイクが故障している場合、これくらいなら自宅までは帰れるだろうと思ってバイクを走らせたはいいが、余計故障箇所が酷くなってしまったり、ニ次被害が起こってしまう場合もあります。レッカーを呼ぶのは基本タダなので、迷わずレッカーを利用することをオススメします。

ロードサービスに電話する

契約しているロードサービス窓口にまずは電話をします。その際、バイクのナンバー(もしくは証券番号)バイクの状態、バイクを停車している場所をオペレーターに伝えます。
そのバイクは改造していますか?と聞かれることがありますが、改造はしていないと答えて下さい。そしてレッカー車が現場までどれくらいで到着するかを確認して下さい。(後で連絡が来る場合もあります)最後にバイクをどこまで運ぶのか、オペレーターに伝えて下さい。私が契約しているアクサダイレクトのロードサービスは、現場から100キロ以内であれば無制限で運んでくれます。 

レッカーされるBMW・R100RTその1

人間は運んでくれない?

ロードサービスは、基本バイク以外は運んでくれません。つまり人間は別の手段を使って移動しないといけません。多くの任意保険会社のロードサービスは、交通費や宿泊費のサポートが付いています。タクシー、バス、電車などの公共交通機関、ツーリング同行者がいればタンデム、もしくは誰かに迎えにきてもらうことを考えて下さい。また、遠方にツーリングに出ている際は、ホテル代もサポートしてくれるので安心です。各種領収書はきちんと取っておきましょう。

任意保険に付帯しているロードサービス

各任意保険会社によってサービス内容は様々ですが、代表的な5社を下記にてまとめて見ました。

保険会社レッカー移動距離バッテリー上がりガス欠時(*)帰宅困難時の対応
アクサダイレクト100キロまで無料保険期間中1回無料保険期間中1回無料交通費・宿泊費全額サポート
チューリッヒ100キロまで無料保険期間中1回無料保険期間中1回無料交通費・宿泊費全額サポート
損保ジャパン費用15万円まで無料無料無料交通費1万円、宿泊費2万円
三井住友海上費用30万円まで無料無料無料交通費2万円、宿泊費1.5万円
AIG損保費用30万円まで無料無料無料交通費2万円、宿泊費1万円
*)但し、ガソリン代は別途請求あり

1章で述べた通り、ドゥカティ848の任意保険&ロードサービスはアクサダイレクトを使っています。100キロまで無料で無制限に使えるので、重宝しています。そしてBMW・R100RTは昨年より、より安くてサービスの良いZuttoride Club(任意保険は住友海上)に乗り換えました。ということで、Zuttorideのサービスについてこれから見ていきたいと思います。

Zuttoride Clubのロードサービス

任意保険会社のロードサービス以外で、有名なのがZuttoride Clubです。以前某バイクショップで中古車を購入した時に、無料でつけてもらったのですが1年間無事故無故障だったので使用することはありませんでした。
しかしながら内容を確認してみると、比較的リーズナブルでサポートがしっかりしています。そして任意保険にはないパンク修理が付帯しているプランがあることです。それでは下記の表にて、具体的に見ていきましょう。

プラン年会費無料搬送距離その他
プレミアム ロードゴールド19,900円無制限パンク修理補償 傷害保険(死亡保険金1,000万円、入院日額5,000円) ※傷害後遺障害等級第1~7級限定補償特約
プレミアム ロードシルバー6,990円30km傷害保険(死亡保険金300万円、入院日額1,500円) ※傷害後遺障害等級第1~7級限定補償特約
ロード無制限9,990円無制限パンク修理補償
ロード1007,990円100kmなし
ロード505,990円50kimなし

プレミアムロードゴールド&シルバーのプランには、損害保険も含まれていますので、任意保険の代わりに契約するのも一択です。さすがバイクに特化したZuttoride(ずっとライド)、5つものプランから選べるところが良いですね。

筆者のBMWの保険はというと、アクサダイレクトの内容をベースとして契約しました。任意保険+ロードサービス100kmがついて、年間なんと約26,000円になりました。サービスを下げずにコストダウンできたので大満足です。ドゥカティの方も満期がきたら、Zuttoride変えようかと考えています。

まとめ

今回は「バイクの保険とロードサービスについて」色々と書かせて頂きました。

バイクの保険は、自賠責・任意・車両・盗難といった様々な保険があります。正直なことを言うと、今まで漠然と自賠責保険に車検ごとに契約し、車の延長線上で任意保険に入っていました。そして任意保険に付随しているロードサービスを使っていました。
しかしながら色々調べていく内に、バイクの保険&ロードサービスを見直してみるのも良いかと考え、BMWの保険&ロードサービスをZuttorideに乗り換えました。結果、サービスを落とさずに16,000円ほど安くなりました。ライダーの皆様も自身のバイクライフに合わせて、バイクの保険&ロードサービスを再構築してみてはいかがでしょうか。

PS. 昨年末、ツーリング中にBMW・R100RTのクラッチワイヤーが切れて、初めてZuttorideのロードサービスのお世話になりました。まだまだ旧車の洗礼が続くようですが、このバイクが大好きなのでゆとりを持って楽しんでいきたいと思っています。 

レッカーされるBMW・R100RTその2(昨年のクリスマスイブ)

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この記事を書いた人

Yone Log for Motorcycleの運営者。コロナ禍を機に大型二輪免許を取り、バイクに乗り始める。商社マンからフリーランスに転身し、関西からツーリング天国の熊本へ移住。カフェレーサー&スーパースポーツ好きで、サーキット初心者。愛車はドゥカティ848EVOコルセSEとBMW・R100RTカフェ仕様(1981年式)。

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