メーカー別のバイク&ライダーの特徴 ~海外バイク編

前回の投稿では、「バイクメーカー別のライダーの特徴」と称して、国産4メーカー(HONDA、YAMAHA、KAWASAKI、SUZUKI)の代表的なバイクとメーカー別のライダーの特徴を、自分なりに書かせて頂きました。

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ライダーの特徴というのは賛否両論ありますが、あくまで筆者の中でのイメージです。そして今回は、海外大型車を6台乗り継いできた筆者の、海外メーカー別のバイク&ライダーの特徴について、言及していきたいと思います。

目次

輸入車の販売状況について

海外メーカーのバイク&ライダーの特徴を語る前に、まずは最近の輸入車の売れ行きについて、少し触れていきます。とあるところから、日本で販売されている輸入車の新規登録台数(先月のデータ)を入手しました。 

昨年と比べて増減はありますが、2024年6月(単月)の販売台数トップ5は以下の通りです。

1位:トライアンフ 956台
2位:ハーレーダビットソン 753台
3位:BMW 659台
4位:ドゥカティ 280台
5位:ロイヤルエンフィールド 138台

昨年度6月と今年の6月では順位が入れ替わっており、トライアンフが1位、ハーレーが2位になっています。(但し1~6月の累計では、1位ハーレー、2位BMW、3位トライアンフ)3位BMW、4位ドゥカティは順当といったところですが、自分の中でびっくりしたのが5位のロイヤルエンフィールド。
確かにロイヤルエンフィールドはリーズナブルな中型車などを増やし、日本バイク市場に攻勢をかけていることは知っていたのですが、まさかKTMより売れていたとは。インド産バイク恐るべしです。それではこれから、輸入車上位4社のバイク&ライダーの特徴を見ていこうと思います。

トライアンフ

トライアンフ・モーターサイクルとは、1884年に設立されたイギリスを拠点とするオートバイ製造会社です。トライアンフといえば、ボンネビルに代表されるバーチカルツインを積んだ英国クラシックなバイクを想像するのではないでしょうか。しかし昨今のトライアンフからは、実に様々な種類のバイクがリリースされています。スーパースポーツ(デイトナが復活)、スポーツネイキッド、カフェレーサー、クルーザーやアンドベンチャーまで、実にオールラウンドなバイクメーカーになりました。それではトライアンフの象徴的なバイク3車種をみていきましょう。

①ボンネビル:トライアンフを代表するクラシックバイクと言えば「ボンネビル」。 

トランアンフジャパンのHPより引用

②ストリートトリプル765 シリーズ:トライアンフが誇る3気筒スポーツネイキッド「ストリートトリプル」 

トランアンフジャパンのHPより引用

③ロケット3:市販車最大排気量2500ccを誇るメガクルーザー「ロケット3」 

トランアンフジャパンのHPより引用

トライアンフ・ライダーの特徴

ブリティッシュメーカーらしく、お洒落に気を使っているライダーが多い印象です。ライディングウエアやヘルメット選びにこだわりが強く、少しナルシスト的です。そしてあまり群れずに、ソロで走る人が多いです。一部のカフェレーサー乗り以外は、そこまでカスタムをせずに乗っているように感じます。性格的にはジェントルで大人しめな人が多いです。後から紹介するハーレーやドゥカティライダーとは対照的で、バイクもコミュニティーもちょっと消極的で面白さに欠けるかもしれません。

私がトライアンフ(スラクストンR)を降りた理由は、エンジンフィールもカスタムも面白さに欠けると考えたからです。ドゥカティのような荒々しいバイクに乗ってしまうと、トライアンフの良い意味でも悪い意味でもジェントルなバイクが面白いと感じなくなってしまいました。それでもスラクストンは、見た目も走りも満足させてくれる素晴らしいバイクでした。

約2年乗ったスラクストンR

ハーレーダビットソン

  ハーレーダビットソンとは、1903年にアメリカ合衆国ウィスコンシン州ミルウォーキーで設立された、アメリカを代表するオートバイ製造会社です。
バイクに乗らない日本人が想像する海外の大型バイクといえば、まずハーレーを想像する人が大半ではないでしょうか。ハーレーと言えば、チョッパースタイルのカスタムが特に有名であり、伝統のV型2気筒エンジンの空冷サウンドは唯一無二です。しかし近年の排ガス規制強化の煽りを受けて、空冷から水冷に取って代わりました。そんなハーレーですが、1200cc以下のスポーツ、排気量やサイズは真ん中のソフテイル、排気量も見た目も大きなツーリングと3種類のグレードがあります。

①スポーツスターS(スポーツ):現行ハーレーでは一番人気の1200cc「スポーツスターS」。 

バージンハーレーのHPより引用

②ブレイクアウト(ソフテイル):ソフテイルの中でも一二を争う人気車種「ブレイクアウト」。 

バージンハーレーのHPより引用

③ストリートグライドST(ツーリング):1923ccのビックツインを搭載する「ストリートグライドST」。 

バージンハーレーのHPより引用

ハーレー・ライダーの特徴

ハーレーに乗っている大多数のライダーは、とにかくカスタムが大好きです。そしてハーレー同士で連んでツーリングをすることが多いです。
以前ハーレーに乗っていた筆者の経験によると、上下関係(年齢やハーレー歴など)が他のメーカーのグループより強い印象です。服装は寒い時期は革ジャン革パンを着ていますが、暑い時期は半ヘル・半袖(中には半ズボンも)にジーンズとラフな格好で乗っている人もいます。
ハーレーは鉄馬と呼ばれ、男のバイクというイメージですが、足付きが良く乗りやすいのもあって女性オーナーも結構います。現行車に近い新し目のハーレーに乗るライダーと、いわゆる旧車(ショベルヘッドやパンヘッドなど)に乗るライダーとは、あまり交わりません。

筆者がハーレーコミュニティーを苦手になったのは、グループありきな事とカスタム自慢が多かったことでしょうか。もちろん、そうではないハーレーコミュニティーもあるかと思いますが、趣味の世界なので自由にバイクに乗らせて欲しいと考え、ハーレーを降りることにしました。しかし降りた本当の理由は、ハーレーでは峠でSSやネイキッドに着いていけなかったからです。

約1年乗ったファットボーイ(ツインカム103)

BMW

BMWのバイク部門はBMWモトラッドと言われ、1923年にドイツ・バイエルンで創業。元々は航空機のエンジンメーカーであったBMWは、そのノウハウから水平対向2気筒エンジンを作り続けて今年でなんと101年目になります。
昨今のBMWは、2気筒エンジンだけでなく、シングルや4気筒を搭載しているモデルもリリースしています。スーパースポーツ、ネイキッド、オフロード、ツアラーモデル等がラインナップされていますが、BMWを象徴するモデルと言えば、GSシリーズと言われるアドベンチャーです。まるでラグジュアリーカーに乗っているような乗り心地の良さと、悪路でも走行可能なBMWの技術の高さは、GSが世界中で愛されている所以です。そんなGSを含む、BMWにおける人気3車種は下記の通りです。

①GS1250アドベンチャー:BMWが誇るアドベンチャーのフラグシップモデル。 

バージンBMWのHPより引用

②S1000RR:筆者が選ぶ、一番乗りやすい海外大型SSは「S1000RR」です。

バージンBMWのHPより引用

③RnineT:100年の歴史を誇るボクサーツインエンジンを積むクラシックバイク「RnineT」。 

バージンBMWのHPより引用

BMW・ライダーの特徴

今回フォーカスした4メーカーの中で、一番年齢層が高いのがBMW。故に落ち着いているとも言えますが、BMWの主戦場であるアドベンチャー系は特におじさんが多いです。そして特にGSは長く乗っても疲れないバイクということもありますが、距離ガバなライダーばかりです。対して、S1000などのスポーツ系やRnineTなどのネイキッド系になると年齢層が若くなり、そこまで距離を乗りません。つまりBMWは同じメーカーでありながら、アドベンチャー系とスポーツ系と二極化しており、全く違う特徴を持つと言って良いでしょう。

筆者は現在R100・カフェレーサーカスタム車(1981年式)に乗っていますが、とにかくおじさんホイホイです。バイクが集まるスポットに停めて休憩していると、BMW好き&旧車好きおじさんが寄ってきます。そして、マフラー、メーター、灯火類を説明するのが日課になっています。しかしながら、ジェントルな人が多いので特に問題はありません。

現在乗っているR100・カフェレーサーカスタム

ドゥカティ

最後はイタリアンバイクの雄「ドゥカティ」です。1926年にイタリア・ボローニャで創業したバイクメーカーですが、現在Moto GPに最多の8台が参戦していることもあり、レースやスーパースポーツのイメージが強いかと思います。そしてそのイメージの通り、赤くて速くて少しうるさいマシンがThe Ducatiです。
しかしながら、スーパースポーツ系だけでなく、ネイキッドやスクランブラー、ツアラー、モタードにアドベンチャーなど様々なタイプのバイクをリリースしています。数あるバイクの中から、代表的なモデル3種を下記にて紹介します。

①パニガーレV4s:ドゥカティが誇るスーパースポーツのフラグシップモデル「パニガーレV4s」。 

ドゥカティジャパンのHPより引用

②モンスター:30年以上続くイタリアン・スポーツネイキッド「モンスター」。

ドゥカティジャパンのHPより引用

③ムルティストラーダV4s:乗りやすさと走りの楽しさを兼ね備えた、イタリアンアドベンチャー「ムルティストラーダV4s」。

ドゥカティジャパンのHPより引用

ドゥカティライダーの特徴

最後に今回紹介したバイクメーカーの中で、一番派手なライダーが多いのがドゥカティではないでしょうか。車で言うフェラーリ的な立ち位置で、バイクもアパレルも赤を貴重とした色使いを好みます。そしてドゥカティのカスタムと言えば、マフラーを変える所からスタートします。とにかく音がうるさい&速いのが大好きな目立ちたがり屋です(笑)。その現象は、特にスーパースポーツ系に見られます。ドゥカティライダーはトライアンフやBMWとは違い、集団行動(マスツー)も好きです。そして何より、ドゥカティライダーは割とお金持ちが多いかもしれません。

私がドゥカティ(現在はスーパースポーツの848)を乗り続ける1番の理由は、走りの楽しさがあることです。確かに音がうるさい、目立つ、夏場排熱が熱くて乗れないなど、ネガティブな要素もありますが、それを補って余りあるドライビングプレジャーがあります。峠やサーキットを走ると、国産に比べると乗りにくさはありますが、最高に楽しいです。

現在乗っている848 Evo Corse SE

まとめ

と言うことで今回は、海外4大メーカー別のバイク&ライダーの特徴を、私的な事情やイメージも踏まえながら言及させて頂きました。
トライアンフ、ハーレー、BMWおよびドゥカティに乗ってきた筆者ですが、ライダーの特徴はあくまでイメージです。当てはまる人も当てはまらない人もいるので、温かい目でご覧ください。それでも今まで乗ってきた(乗っている)4メーカーのバイクはどれも素晴らしく、大好きなバイクでした。もしこの4メーカーに乗ってみたいと考えているライダーさんがいれば、どれも正解です。
この投稿を読んでくれた方が、海外バイクを手に入れて素敵なバイクライフを過ごしてくれたら、最高ですね。ここまでご購読有難うございました。

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この記事を書いた人

Yone Log for Motorcycleの運営者。コロナ禍を機に大型二輪免許を取り、バイクに乗り始める。商社マンからフリーランスに転身し、関西からツーリング天国の熊本へ移住。カフェレーサー&スーパースポーツ好きで、サーキット初心者。愛車はドゥカティ848EVOコルセSEとBMW・R100RTカフェ仕様(1981年式)。

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