関西、特に兵庫県には魅力的なツーリングスポットや、〇〇ロードのような快走路が少ない。と前回の記事で書いたにも関わらず、冒頭からこれを訂正しなければいけなくなってしまった。
兵庫県も捨てたもんじゃない。いや、兵庫県にだって素晴らしい道はいくらでもある。走ってみてそう思った。
今回僕がツーリングに出かけたのは、兵庫県豊岡市にある、たまごかけご飯(TKG)のお店。ここまでの道中や、その先も少し足の伸ばせばバイクで楽しめる快走路が思ってた以上にあったので、関西エリアでツーリングを考えている人はリストのひとつとして考えてみてはいかがだろうか。
道中の雰囲気などを見たい方は、YouTubeにも動画をアップしているのでよかったら参考にしてみてほしい。
TKGを食べるためだけに下道をひた走る
珍しく早起きをし、7時前には家を出発した。いつもなら朝ごはんを軽く食べるのだが、今回は違う。TKGが僕を待っているので、朝ごはん抜きでツーリングに挑むことにした。
今回僕が向かったのが、兵庫県豊岡市にある、たまごかけご飯のお店「但熊」さんだ。それなりに有名なお店らしく、休日ともなれば行列ができるほど。なにしろ、たまごが食べ放題なんだからたまご好きには堪らない。
僕にいたっては、たまごかけご飯が特別に好きというわけではないが、「たまご食べ放題」という強烈なフレーズは庶民の心を鷲掴みにするだけの魅力があり、当然、庶民代表の僕としても行かない理由が見当たらない。
目的地までは、実に様々なルートがあるが、今回僕が走ったのは、三田市から丹波篠山、福知山市を抜けて豊岡市に入るルートだ。国道176号線を北上し、丹波市あたりで篠山街道と呼ばれる兵庫県道7号線に乗り換える。
その後も、県道109号線から県道426号線に進み「但熊」さんへと到着する。
この兵庫県道7号線あたりからの道が僕は好きだ。いわゆる快走路と言ってもいいと思う。
たまご食べ放題のたまごかけご飯を食べる
気持ちよくバイクを走らせていると、突如として右手に「但熊」さんが現れる。
バイク専用の駐輪場は見当たらなかったが、駐車場の敷地は広いのでどこか適当に邪魔のならない場所に停めるといいだろう。熊のオブジェが目立つので、その前で写真を撮る人も多い。
お品書きはいたってシンプル。
たまごかけご飯定食を注文すると、白ごはん、味噌汁、漬物がセットで出てくる。たまごは各テーブルに山積みされているので、好きなだけ割って食べることができる。そして、ネギ、海苔といった薬味も食べ放題。醤油はたまごかけご飯専用の醤油やかき醤油などが用意されている。
Googleマップによると、開店時間は9:30となっている。僕が到着したのが、9:15。それでも休日とあってか店の前には行列ができていた。
結局満席ですぐに入店することはできなかったが、満席で入れない場合、まずお店の中に入って、注文とお会計を済ませておくと、番号札が配られる。店内には待つスペースが無いので外で待っていると、番号札に書かれている番号で呼び出しされ店内に入れる。僕はこの日、30分ほど待って入れた。
店内に入ると、先ほどお会計を済ませたカウンターのようなところで定食を受け取り、空いている席に座ることができ、やっとTKGにありつける。
味は想像通り、うまい。大量のネギと海苔をぶっかけ、好きなだけたまごを使って自由に自分好みで食べることができるのがいい。ちなみに、白ごはんもうまい。
この「但熊」さんは、養鶏場の経営者が始めたらしいから「なるほど」と納得がいく。たまごを業者に卸すよりも自社で直売して捌いた方がいいに決まっている。見事にアイデア勝ちだ。
お店の隣には、たまごを使ったスイーツなどお土産も販売しているショップが併設されている。
たまごの値段が高騰しているのに、食べ放題は庶民にとって嬉しい限りだ。それなのに僕はたまご3個しか食べれなかった。無理をすればもう1個か2個ぐらいは食べれたんだけど、そうするともう「たまごかけご飯」か「ご飯がけたまご」かわからなくなってしまいそうなので、3個でやめておいた。
但馬空港へ向かう
存分にTKGを堪能したあとは、せっかくなのでもう少し走って但馬空港(コウノトリ但馬空港)へ向かうことにした。「但熊」さんからバイクで30分程度で行ける。
お店の前を走る兵庫県道426号線が、出石川に並走してしばらく続く。この道も快走路で素晴らしく気持ちがいい。
途中にバイクを停めれそうな橋を見つけたので食後の一服を兼ねて休憩をする。静かで車通りも少なく、真夏なのにそこまで暑くないから気持ちがいい。
そのまま快走路を走り、出石の街を通り抜け、豊岡市の中心部を少し抜けると但馬空港に到着する。ゆっくり観光して小腹が減ってきたなら、帰りに出石蕎麦を食べて帰るのもいいかもしれない。
但馬空港(コウノトリ但馬空港)は1994年に開港した比較的新しい空港で、現在はプロペラ機が伊丹空港に1日2便のみ就航しているらしい。同じ兵庫県内をわざわざ飛行機で移動する必要があるのか?と疑問に思うが、利用する人がいるから飛んでいるということなのだろうか。東京や他の空港への直行便は就航していないのは残念ながら但馬地方にそこまでの観光需要が見込めないからだろう。
ちなみに、但馬⇔伊丹間は35分〜40分程度のフライトになるらしい。定期便以外だと、スカイダイビングのセスナが飛んでいたりする。興味がる人はぜひチャレンジしてみては?(僕は無理です)
さて、但馬空港に到着したものの、滑走路には飛行機がまったく駐機していない。それもそのはず、上述したように1日2便ではそうなって当然だ。
空港の建物の横には飛行機の展示がある。機内に入れる作りにはなっていたが、この日は入れなかった。バイク専用の駐輪場は見当たらないが、車もほとんど通らなく人もいないので、邪魔にならないところに短時間なら停めることはできる。
↑ご覧の通り、何もない。飛行機が飛んでいるところを見ようと思っても見れない。
空港に到着するまでの道は気持ちいいのでバイクで走るのはオススメできるが、正直なところ但馬空港はおすすめのスポットとは言い難い。何か別の目的を求めて訪れるならいいだろうが・・・
あとがき
前回の「明石海峡大橋」の記事で言っていた、僕のツーリングの希望条件である、
- 絶景がある
- 気持ちよく走れる道
- 美味しいものが食べれる
この3つに関して、今回のTKGツーリングはほぼ満たしていたと言っていいだろう。あえて言うならば、①絶景がある、については微妙なところかもしれない。山間の開けた景色や、夏の空と緑のコントラストなど「いい!」と思う景色はいくつも見ることができたが、いわゆる「絶景」と呼ばれる景色があったかどうかは微妙だ。
それでも、全体的に満足度の高いツーリングコースだったので、関西や兵庫県でツーリングを考えている人にはぜひオススメしたいバイクツーリングスポットであることは間違いない。
兵庫県も捨てたもんじゃない、と冒頭で書いたが地元である兵庫県の魅力をこれからも発掘し、伝えることができれば嬉しいと思う。
皆さんもぜひ、たまごを何個食べれるかチャレンジしてみて欲しい。(食べ切れる範囲で)