バイク用のETCはなぜかバカ高い。車感覚で購入しようとすると、思わず「ええ?」という声が出る人がほとんどではないだろうか。
しかしながら、もうその金額でしか購入できないのだから、諦めて買う人が大半を占める中、一部の往生際の悪いライダーたちは安く済ませていることがある。
それが、軽自動車のETC車載器をバイクで使う、という裏技なのだ。
ただ、果たしてその方法は違法なのか合法なのか、不正なのか、実際のところどうなのか?について考えてみたいと思う。
ETC割引の元が取れないぐらい高いやん・・・
バイク用のETC
バイク用は必要?
まず、そもそも、なぜバイク用のETCが必要なのだろうか?
車用とバイク用と分ける意味はあるのだろうか?
結論から言うと、必要だから別れているのです。
車の車内にセットされているETCと違い、バイクでは雨風にさらされる過酷な条件下でも正常に動作する必要があります。振動も車とは比べ物になりません。
なので、故障を避けるためには、防水防塵性能と耐震性が高いものが求められるのです。
そうすると必然的に車用のETCと違って、バイク用のETCの金額が高くなるのは頷けますよね。
メルカリやヤフオクでいくら安く購入しても、すぐに故障してしまっては意味がありません。
バイク用ETCの費用は?
では、バイクにETCを取り付ける際に、費用はいくらぐらいかかるのだろうか。
バイク屋さんでETCを取り付けてもらうと、
ETC本体料金+取り付け工賃+セットアップ費用
が必要になります。
それぞれの料金相場を細かく・・・は分かりにくいと思うので、ざっくりと合計で、3〜50,000円ぐらいが相場です。
なので、バイクにETCを付けたい!と思ったら、ざっくり40,000円前後は必要なんだな、と予定しておくと良いと思います。
軽自動車用のETCはアリなのか?
軽自動車用ETCの費用
軽自動車用のETCなら、いくらぐらいで買えるのだろうか。
これはもう、バイク用に比べると破格の安さで購入することができて、
大体、5,000円〜9,000円ぐらいで販売されている。
メルカリやヤフオクなどで、セットアップ済みのものが売られているので、それをバイクに取り付けているUSBに繋いで電源を確保するタイプなので、ややこしい取り付けが不要だ。
USBの電源が無い人もご安心を。中には乾電池で作動するタイプのものも販売されている。
バイク乗りの需要の隅をついた商売だな・・・と感心してしまうほどである。
法的にはどうなのか?
結論から言ってしまうと限りなくアウトに近いグレー、といったところでしょうか。
今のところ僕は、実際に罰則を受けた人や逮捕されたなんて人は聞いたことがありません。
では、NEXCO東日本の「不正通行について」を見てみると、
定義として
と記載されています。
要するに、都合の良い解釈をすると、料金を支払うつもりが無いとか、料金を安く誤魔化そうとするような場合に不正通行とみなされるようです。
支払うつもりがない、というのは問題外ですが、軽自動車用のETCを取り付けても、バイクの通行料金と軽自動車の通行料金は同じなので、料金を安く誤魔化していないのでOKという解釈もできます。
加えて、「ETCシステム利用規定」も見てみましょう。
この規定の、第四条の3に、
と記載があります。
これによると、軽自動車のETC車載器をバイク用にセットアップせずに使用することは規約に反することになってしまいます。NGですね。
ただ、罰則の規定が無いのです。
罰則は無いけど、規定に違反しているので何かあった場合は自己責任ですよ、ということかもしれません。
結局アリなのか?
未だ周りに、罰則を受けた人などがいないし、法律的にはセーフとも解釈できるけど、規定には違反している。
なので僕としては、限りなくブラックに近いグレー、という結論です。
また、もちろんバイク用のETC割引のキャンペーンなどは適用されません。
耐久性や法的なことも含めて、僕的にはバイク用のETCを使用することをお勧めしますが、「少しでも費用を安く抑えてETCを使いたいんだ!」という方は、限りなくブラックに近いグレーということを認識した上で、自己責任で利用するならアリかもしれません。
また、この問題は結構話題にもなっていたりするので、近い将来法改正が進み、罰則の対象になることも考えられます。
あまり高速道路を使わない人であれば、少し手間はかかりますが、ETC車載器をつけずに一般レーンでETCカードを提示するのも一つの選択肢として考えてみてはいかがでしょうか。
僕はめんどくさいけどカードを提示する派です!