バイクで行く九州の絶景ツーリングロード紹介<第一弾> ~やまなみハイウェイとミルクロード~

ライダーの皆様、九州をツーリングされたことはあるでしょうか?

私は1年半前まで関西在住だったので、九州は絶対にバイクで走ってみたい場所でした。

そして2021年9月、地元が九州のバイク仲間にアテンドしてもらって、九州北部の絶景ロードを走ることができました。その時の感動や興奮は今でも忘れられません。

関西に戻った後も九州の道を走りたくて走りたくて、脱サラして熊本への移住を決めました。今では身近な道になりましたが、今回は九州を走るならここは絶対走っておくべき、「絶景ロード」を紹介していきたいと思います。

目次

なぜ九州の道はライダーを魅了するのか?

まずはじめに、なぜライダーが九州の道に憧れるのか、そしてリピートしたくなるのかを自分なりに分析してみました。

私も関西在住の頃は、関西の全県をくまなくバイクで走り、中部のツーリングスポットにも足を伸ばしていました。

特にMVアグスタやトライアンフに乗るようになってから、山道や峠道を走るのが楽しくなっていました。しかしながら、関西のワインディングロードの大半が、道幅が狭く切り立った崖のような道が多く、急な勾配を登ったらすぐ降りるような感じでした。

その点九州の有名なワインディングロードは、道幅が広く頂上付近に登ってからしばらく平坦な道が続きます。

そして景観が非常に良い為、魅せられるライダーが多いのだと思います。

道の広さや展望では北海道には敵いませんが、九州はバイクで走れる期間が長いのも魅力です。

1月・2月の阿蘇は雪や凍結がありますが、3月中旬から12月中旬までツーリングすることができます。
前置きはこのくらいにして、これから九州の絶景ロードをいくつか紹介していきたいと思います。

やまなみハイウェイ

大分県由布市の水分峠と熊本県阿蘇市一の宮を結ぶ全長約60キロの県道11号、通称やまなみハイウェイは九州が誇る至極のドライブウェイで、日本百名道にも選ばれています。

これからバイク乗り目線で、絶景ロード「やまなみハイウェイ」をレポートしていきます。

由布岳展望所

由布岳展望所は、厳密に言うとやまなみハイウェイには含まれないのですが、水分峠から13キロ先の由布岳中伏にあります。ここは是非ともバイクで立ち寄ってほしいのでルートに入れました。

由布院の市街地を抜けしばらく走ると、気持ちの良いワインディングが続き、由布岳が見えてきます。

一本脇道に入り比較的急な勾配を登ると、由布岳展望所に到着します。展望所と言ってもガードレールと踊り場があるだけで何もありません。写真で見ると伝わらないのですが、ガードレールの奥は言葉を失うほどの絶景が広がっています。

高台から望む、新緑の山々(春~夏)とワインディンロードのコントラストは、ライダー達のテンションを爆上げしてくれるスポットです。

さて少し寄り道しましたが、水分峠に戻って先を急ぎましょう。

水分峠からの約20キロは、アップダウンしながらクネクネ曲がると峠道が続きます。

春から夏の時期は、新緑のマイナスイオンを浴びながら、右コーナー左コーナーとバイクをバンクさせて走ることができます。こういう道は、スポーツバイクで走ると実に気持ちが良いですね。

長者原

水分峠から走ること30分、まっすぐな開けた広い道が続き、眼下に九重(くじゅう)連山が見えてきます。

四方が山に囲まれたこのまっすぐで平坦な道がたまらなく心地よく、日本にいることを忘れさせてくれます。

飯田高原を過ぎてしばらくバイクを走らせると、みんな大好き映えスポットの長者原(ちょうじゃばる)に到着します。ここは週末なら写真待ちの列ができていることもあるのですが、是非寄り道をして、愛車とAmazingな風景を写真に収めることをオススメします。

瀬の本高原

長者原を出発して6キロ、再びワインディングロードを進むと、やまなみハイウェイ最高地点、標高1333m地点にある ”牧ノ戸峠” に到着します。

ここは登山ルートの出発地点でもあり、駐車車両や歩行者が多いため注意して運転してください。そして牧ノ戸峠から8キロ地点に、次の目的地である瀬の本高原が見えてきます。

ここには瀬の本レストハウスとカフェが併設されており、ガソリンスタンドもある休憩スポットです。

バイク乗りに有名なのは、多くのバイクミーティングが行われる場所であるからでしょうか。週末はバイクで駐車場が一杯になっていることもあるので、どんなバイクが来ているか見るのも楽しいかもしれません。

阿蘇方面へ

瀬の本高原を過ぎると、左右がかなり開けた絶景ロードが始まります。

ここからしばらくは高原に放牧されている牛たちを見ながら、のんびり大自然を堪能してバイクを走らせて下さい。

昭和世代には刺さる ”WIndowsデフォルトの壁紙” のような、緑の絨毯の上を走っている感覚は、ライダーにとって至福のひとときだと言えます。

そして秋冬になると黄金のススキに囲まれた景色に一変するので、阿蘇は何度走っても飽きがこない場所です。

そして瀬の本高原から20キロ走ると、やまなみハイウェイも終わりに差し掛かってきます。最終地点の阿蘇一の宮には、阿蘇五岳の麓に広がる広大な田園風景が迎えてくれます。

ヒバリカフェ&グリル

やまなみハイウェイを走り終えてお腹が空いたら、是非行って欲しいカフェレストランがあります。

オーナー自身がバイク好きな「ヒバ リカフェ&ヒバリグリル」さんです。

グリルでは阿蘇の赤牛を使ったステーキ、ハンバーグや自家製ソーセージなどが堪能できます。カフェメニューは、コーヒーやホットドックがあるので軽食も可能です。

ミルクロード

やまなみハイウェイと並ぶ、もう一つの阿蘇・絶景ロードといえばミルクロード

阿蘇五岳(高岳、根子岳、中岳、烏帽子岳、杵島岳)が織りなす世界最大級のカルデラを独り占めすることができる贅沢な道は、阿蘇周辺の牧場でとれた新鮮なミルクを運んでいたところから「ミルクロード」と名付けられました。

前述のやまなみハイウェイ(県道11号)上の産山から阿蘇に向かう道を西(大観峰方面)へ曲がると、ミルクロードがスタートします。

ここから阿蘇の山々を眼下に見ながら、広大な草原にいる牛馬を横目に、ゆったりとバイクを走らせましょう。比喩表現が正しいかわかりませんが、アルプスの少女ハイジの気分です。 

大観峰

スタート地点から10キロくらい走ると、阿蘇で最も有名な展望地「大観峰」に到着します。

阿蘇に来た観光客は、必ず訪れると言っていいほどの人気スポットです。
GWやお盆休みなどの大型連休になると、観光バス・車・バイクなどがごった返すこともあるので、注意して下さい。ライダーはここで缶コーヒーを飲み、ソフトクリームを食べることが定番のようです。

大観峰のパーキングにバイクを駐車し、5分歩くと山頂に辿り着きます。

テッペンから見える360度の大パノラマは、壮観です。天気が良ければ、四方を囲む阿蘇の巨大なカルデラと、ジオラマのような大水田地帯が見渡せるでしょう。

少し早起きして大観峰に行けば、運が良い人は雲海を臨むことができます。”雲海Navi”  というサイトでチェックして、雲海出現確率が高ければチャレンジをしてみるのも良いかと思います。

絶景展望所が続く

大観峰を出発すると、しばらくはフラットで緩やかなワインディングロードが続きます。

標高1000m以上の立地にも関わらす、これだけフラットで見通しの良い道を、バイクで走れることがもはや奇跡と言っていいでしょう。

そして気持ちよく走っていると現れるのが絶景展望所の数々。

阿蘇スカイライン展望所、西湯浦園地展望所、かぶと岩展望所など、地元の人なら “おおっ” となる人気スポットです。しかしながら有名だった「ラピュタの道(天空の道)」は、熊本地震で道路が崩落して現在も復旧の目処がたっていません。

西湯浦園地展望所を過ぎ県道399号に入ると、草原と森林の合間を走りながら山を下っていきます。

最後のスポットは豊後街道の二重峠石畳。石畳のはじまる街道から50mほど進むと視界が突然ひらけ、阿蘇山と阿蘇赤水平野を眺めることができます。あとは道沿いに比較的勾配のある峠

道を下っていくと国道57号に交差し、このあたりが終点付近の大津町になります。周辺の「道の駅大津(おおづ)」には、つい先日オープンした ”オートバイ神社” があるので立ち寄ってみて下さい。

是が非でもバイクで走ってほしい

今回は九州の絶景ロード第一弾として、「やまなみハイウェイ」と「ミルクロード」を紹介させて頂きました。

私が関西から初めてバイクで九州に渡って、この2つの道を走ってすごく感動したことを、他のライダーさんにもお伝えしたくて、このコラムを書くことにしました。

時間があれば、是が非でも九州にきて、やまなみハイウェイとミルクロードをバイクで走って下さい。

決して損はさせません(笑)そして次回は、九州絶景ロード第二弾をお届けしたいと思っています。

See you next time, and have a safety ride!! 

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この記事を書いた人

Yone Log for Motorcycleの運営者。コロナ禍を機に大型二輪免許を取り、バイクに乗り始める。商社マンからフリーランスに転身し、関西からツーリング天国の熊本へ移住。カフェレーサー&スーパースポーツ好きで、サーキット初心者。愛車はドゥカティ848EVOコルセSEとBMW・R100RTカフェ仕様(1981年式)。

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