秘境の蕎麦を堪能する、バイクで行く国道429号線【関西ツーリングおすすめスポット】

山奥にポツンと一軒、蕎麦屋があると、なぜかもう美味しそうに感じる。加えて、「美味しい蕎麦屋は山奥にある」というのは僕だけが持つ固定概念ではないはずだ。
もしくは、山奥にポツンとあるだけで「美味しいはずだ。こんな所までわざわざ来て美味しくなかったら無駄足じゃないか!」という潜在意識が強制的に脳に信号を送り、もしかしたら普通の蕎麦でも「美味しい」と感じているだけかもしれない。

今回訪れたのは、そんな山奥の秘境と言っても過言ではないような場所にある蕎麦屋だ。実はバイクで走る快走路を求めて国道429号線の一区間を走るのが目的だったはずなのに、いつの間にか目的が蕎麦なのか国道429号線なのかわからなくなってしまった。

それでも、兵庫県の隠れツーリングコース(僕が思っているだけかもしれないが)としては、なかなかのポテンシャルを見せてくれたのでぜひ紹介していきたいと思う。

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酷道?国道429号線を求めて走る

Googleマップを眺めていると、なんとなく気になる道を見つけた。その近辺までは何度か走っているのに、そのルートは走ったことが無かったからだ。それが国道429号線である。

国道429号線は、岡山県倉敷市で国道2号から分岐し、京都府福知山市で国道9号に至る一般国道。総延長は249kmで、全線の多くは山間部にある。

今回走ったのは、兵庫県丹波市青垣町あたりから朝来市生野町までの一部区間のみ

国道429号線の一部のみを走る(赤線のルート)

僕はいわゆる阪神地区に住んでいるので、国道176号線を北上して向かう。この176号線は地元を通っている慣れ親しんだ道だが、渋滞のイメージが強い。それでも三田市を過ぎる頃には交通量も少なくなり、快走路へと様変わりするから面白い。

三田市を北上中

この辺りまで来ると心なしか気温が少し下がった気がして、真夏に走っていても気持ちがいい。

そのまま国道176号線で丹波篠山市を抜け、福知山市方向を目指す。この辺りの176号線は「丹波の森街道」と名付けられている。ほぼ快走路が続き、改めて兵庫県も捨てたもんじゃないと思う。

こういう道は本当に走っていて最高だ。バイクだからこそ、そう感じるのだと思う。これが車なら単なる田舎道を延々と移動しているに過ぎないし、楽しくもない。

風と匂いを感じ、バイクという鉄の塊を操っている感覚がライダーにはたまらない。

そのまま176号線を北上したら、次は兵庫県道7号線を走り福知山市を通り抜け、国道427号線へと入っていく。

実は今回のツーリングで、もしかしたら一番の快走路と言っても良いぐらいの道が、この国道427号線だった。と言っても国道429号線へと続くほんの一部だけだが、この427号線はぜひオススメしたい。

真っ直ぐの快走路が続き、目に飛び込んでくる雄大な山々と青空のコントラストが最高な道だ。

国道429号線へと続く国道427号線を走る
速度には気をつけて

ここに来てさらに少しだけ気温が下がった気がする。この道は見通しもよく真っ直ぐな快走路が続くので、ついスロットルを回しがちだが、ここはぜひゆっくりと走ることをオススメしたい。

バイクと共に素晴らしい景色を堪能しながら、のんびり楽しんで欲しいなと、そう思える道だ。

気持ちよくバイクを走らせているのも束の間、この快走路である427号線はすぐに終わってしまい、いよいよ目的である国道429号線へと入っていく。

右折して429号線へ入る

さてどんな道が待ち構えているのか、ワクワクしながらバイクを走らせる。意気揚々と臨んだ次の瞬間、蕎麦屋へ続く道がすぐに現れる。

秘境の蕎麦を堪能する

国道429号線に入ってすぐ、右へ伸びる細い道の脇に「あまご村」という看板がある。車1台分ぐらいしかない細い道だが、そこを進んで行った先が蕎麦屋だ。

427号線から来ると見えづらいので注意

畑の横を通り、細い道を進む。いかにも秘境っぽい道にワクワクがとまらない。もうこの時点で蕎麦の味は「美味しい」と決まっているのかもしれない。

追い討ちをかけるように、脇を流れる用水路の水が綺麗だからさらに蕎麦の味に期待が膨らむ。

途中、小さな集落なのか民家がポツポツと点在する。とても静かな集落で、バイクで走っていいんだろうか?と罪悪感に駆られながらスロットルをまわす。

そんなことを考えながら走っていると、茅葺屋根の蕎麦屋に到着する。

そば処 大名草庵。十割蕎麦が食べれる秘境の蕎麦屋だ。

いかがだろうか。見るからに美味しそうな雰囲気が漂っている。程よくしかし行き過ぎてないぐらいに手入れの行き届いた外観と庭にセンスの良さを感じずにはいられない。
大名草庵と書いて「おなざあん」と読む。決してダイナソーアンではない。

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この記事を書いた人

本メディアの運営者。久しぶりにバイクに乗るために、古物商許可を取得しバイクオークションを始める。兵庫県在住、猫2匹と暮らすリターンライダー。愛車はCB400SF NC31 Version-S→CBR954RR(現在)
バイカーの皆様にとって楽しく役に立つメディアを目指し現在奮闘中。

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