こんなタイトルで記事を書くことになるとは夢にも思わなかった。というか僕はまだまだMotoGPにおいては、バリバリのにわかファンである。なにしろ僕がMoto GPを見始めたのは2023年の夏の終わり頃からなのだ。
バイクにリターンしたのが2023年の6月で、若い頃はバイクには乗っていたものの、当時レースには興味がなかったから知識なんてなんにもない状態からのMoto GP観戦がスタートしたのだ。
というのも、本メディアでお世話になっているライターのYoneさんによる記事が興味深かったので見始めたのだ。
この記事を読み、さっそくHuluを契約し、Moto GPを観戦し始めたら想像以上に面白くて、書籍も数冊買って読んだくらいだ。そして恐れ多くも書評なんてものを書いてしまった。
そしていよいよ、2024年のMoto GPが開幕しようとしている。この約半年の間、開催されたレースは全て観戦したし、過去のレースもYouTubeで色々と見た。というわけで、ワクワクが止まらないこの気持ちを共有したい。
初戦はカタールGP
まずは第1戦、カタールから始まる。砂漠の中に作られたサーキットで行われるナイトレースだ。
カタールと言われても、地理的にどこにあるのかパッと出てくる人は少ないと思うので地図を貼っておく。(僕がわからないだけという説もある)
なんとなく治安が悪そうな地域にありそうだが、首都はドーハで近代的な超高層ビルが立ち並び、石油産出国なので裕福だし治安も良いそうだ。まあ、Moto GPを開催できるくらいなので治安の良さと、ある程度の経済力がなければ開催できないとは思う。ちなみにアルゼンチンGPは経済的な問題からか中止になったそうだ。
このカタールGPが3月10日に開催だ。9日は予選とスプリント決勝が行われる。
Huluでの放映時間は、3月9日(土)20:30~2:15、3月10日の決勝レースが、22:45~4:00。
日本時間で、夜から深夜にかけて放映されるので寝不足必至だが、見ないわけにはいかない。
2024年のチームとライダー
Moto GPといっても、Moto3クラスとMoto2クラス、そして最高峰のMoto GPクラスに分けられる。本記事では、Moto2クラスとMoto3クラスについては割愛させていただくが、日本人選手も多くエントリーしているので活躍を祈りたい。
MotoGPクラス:1000cc、4ストローク、最大4気筒まで
Moto2クラス:トライアンフ製765cc、4ストローク、3気筒のワンメイク
Moto3クラス:250cc、4ストローク、単気筒
2024年MotoGPクラス エントリーリスト
2023年に引き続き、ドカティ勢力が強い。エントリー台数で見ると、ドカティ8台、アプリリア4台、KTM4台(内2台はガスガス)、日本勢はホンダが4台、ヤマハが2台となっている。
日本勢が強かった頃のGPは見ていないが、かつては参戦していたSUZUKIも2022年で退き、日本勢が段々弱くなってきている。2023年のグランドチャンピオンは、ドカティ・レノボのフランチェスコ・バニャイアで、2位もドカティのマルティン、3位もドカティのベッツェッキ。ドカティが最強である。
コンストラクターの順位を見ても、1位ドカティ、2位KTM、3位アプリリア、4位ヤマハ、5位ホンダと、なんとも悲しい日本勢の結果に終わっている。
個人的な見どころ
さて、個人的に独断と偏見にまみれた見どころをざっと紹介しよう。
まず最初は、もちろん2022年、2023年とチャンピオンを手にした、ドカティ・レノボのバニャイアだ。2024年もチャンピオンを獲得して3年連続優勝となるのかどうか。チャンピオンナンバーの1を堂々と貼り付けた真っ赤なマシンに乗り、正確かつ冷静な走りで危なげなく優勝をかっさらっていく姿が印象的だ。
また、2023年は最後まで熾烈なチャンピオン争いを繰り広げていた、マルティンだ。このマルティンはカーブのフルバンクで肘をするどころか、肩まで擦りながら走っていくイケイケの走りを見せてくれる。Moto GP界のヤンチャな兄さんて感じだが、「今年こそは!」と意気込んでいるはずなので、また熱いレースを見せてくれるに違いない。
そして僕はHONDA党だし、日本人なのでどうしてもHONDAを応援してしまう。もちろんYAMAHAもだが。昨年はコンストラクターランキングで最下位になってしまったHONDAだが、今年は全力でマシン開発に力を入れてきたそうなので2024年のHONDAは違うぞ!と、かつての栄光を取り戻して欲しい。唯一の日本人選手である中上選手もHONDAのサテライトチーム「LCRホンダ」なので今季こそは頑張って欲しい。
マルク・マルケス
なんといっても一番の注目株は、マルク・マルケスだ。ホンダと共に11年、レプソルホンダの代名詞と言っても過言ではない彼が、GPクラスで6度の世界チャンピオンに輝いた彼が、2024年からドカティに移籍したのだ。
慣れないドカティにテスト走行では苦戦しているようだが、とはいえ超天才のマルケスだ。ドカティのマシンも軽く操って優勝してしまうのを期待してしまう。HONDAを応援したい気持ちは十分にあるが、マルケスを応援したい気持ちもあるのだ。決してドカティを応援したいわけじゃなく、マルケス個人を応援してしまう。
突然の移籍
ずっとHONDAのファクトリーチームで、自分のためにセッティングされて開発されてきたファクトリーマシンに乗るのではなく、今季はドカティのサテライトチームだから勝手がずいぶんと違うだろう。しかもドカティのファクトリーマシン(GP24)ではなく、型落ちのGP23に乗るのだから容易く優勝できるなんて思っていない。それでも、天才のなせる技を見せて欲しいと願ってしまう。
今季からグレシーニ・レーシングに移籍したので、あのレプソルカラーのマシンに、白とオレンジのツナギを着たマルケスは見れない。今度は水色?薄紫?なんとも言えないカラーのマシンとツナギを着たマルケスだ。まだ全く見慣れないが、93番のゼッケンは健在だ。そしてなんと弟のアレックス・マルケスと同じチームで同じマシンに乗って参戦するのも見どころのひとつだ。ぜひとも兄弟揃っての表彰台を見てみたい気持ちもある。
ただの純粋なファン
マルク・マルケスがなぜこんなにも僕の中で大きい存在なのだろうか。もちろん天才と言われ、何度もチャンピオンに輝いてきた実績もあるかもしれないし、HONDAに乗っていたというのも大きい。それに加えて、Amazon primeでマルケスのドキュメンタリーを観たことが一番の原因だろう。幼少期から才能を開花し順調にGPライダーへの道のりを歩み、世界チャンピオンに何度も輝くものの、怪我との戦いで戦績が振るわないところでそのドキュメンタリーは終わっている。私生活にも密着し、マルケスを追ったそのドキュメンタリーを見るだけで、マルケスのファンになるには十分だったのだ。
あの伝説であるバレンティーノ・ロッシと仲が悪いとよく言われている。実際のところはどうか知らないが、僕はロッシよりマルケス派である。
すっかりマルケスファンになった僕は、マルケス仕様のヘルメットこそ所有はしていないが、シールドにマルケス仕様のステッカーを貼って楽しんでいる。
新しいレプソルデザインはマルケスが抜けた影響か?
ツーリングをしているとレプソルカラーのCBRをよく見かける。きっとマルケス効果なんだろうと思う。6度もGPチャンピオンに輝いたのだから、そりゃあ売れるよね。僕だってレプソルカラーのCBR1000RRは欲しい。そのレプソルもマルケスが移籍したせいでスポンサーの契約が多少見直されたのだろう、2024年のレプソルHONDA(RC213V)はデザインがガラッと変わっている。マルケスと共にレッドブルがスポンサーから離れたことも関係しているのだろう。
ただ、このレプソルHONDAもカッコいい。このデザインのモデルが市販車のCBR1000RR-Rなどで販売されるとまた売れるだろう。僕も喉から手が出るほど欲しいが、おそらくどこからも手が出ないほどお高い金額になりそうだ。
まとめ〜HRCで働きたい人生だった
Moto GPやF1などモータースポーツに限らず、やはりスポーツは人を魅了する。そこで生まれるドラマやストーリーに人は惹かれ、憧れ、勇気をもらったりする。もちろん多大な経済効果もあるのでスポンサーや各メーカーが凌ぎを削って開発競争をし、より良いものが世の中に創り出されていく。
僕は自分がここまでバイクにハマるとは思っていなかったが、バイクにハマって楽しく過ごせている。色々とやりたいこと、なりたいことはその時々で変わるが、今人生を振り返り、もし10代の自分に戻れるなら何をするか?と問うたとしたら、HRCの入ってMoto GPに関わりたいと思う。レーサーじゃないのか?と言われそうだが、僕にはバイクを超人的なスピードで走らせる才能は無いし度胸もない。世界を転戦し、トレーラーハウスで生活するのも楽しそうだ。
また眠れない夜がやってくると思うと、ワクワクがとまらない。