1泊4日フェリー2泊!阪九フェリーとCL250で行く九州縦断弾丸ツーリング<前編>

 3月に入り、これまでに比べて暖かい日が増えてきた。「そうだ、九州を走ろう」思い立ったら即行動である。

ここ関西からバイクを使って九州に行く方法を考えた。「下道…?高速…?いやいや時間かかるし、しんどいな…。」バイクで九州へ上陸できることは大前提として、さらに九州に向かう道中も楽しめる旅の在り方を調べているうちに「九州まで阪九フェリーで移動」という案が出てきた。

九州のツーリングは満喫できるうえ、関西九州間の移動は船旅を楽しむことができる。よし、決定である。こうしてフェリー旅とバイク旅で楽しむ九州ソロツーリングの幕が開いた。そんな旅の全記録を前・後編の2つに分けてお届けする。今回は前編!旅の初日から2日目途中までの模様を皆さんに読んでいただきたい。

目次

神戸発!阪九フェリーで北九州・新門司へ!

 ネット予約でフェリー往復便のチケットを手に入れ、旅の初日を迎えた。阪九フェリーは神戸・六甲アイランドを夜18時30分に出発し、翌朝7時に福岡・北九州の新門司港に到着する。

阪九フェリー公式サイトはこちら

少し余裕を持って15時半頃に自宅を出て、愛車・CL250を六甲アイランドへ走らせた。帰宅ラッシュの交通渋滞が起きる時間帯と少しずれたせいか、六甲アイランドまではスムーズに40分ほどで着いた。
早々と乗船手続きを済ませ、出発時刻の1時間前から始まる乗船に備えて待合室で休憩。同じく九州に向かう大型トラックが続々とフェリー乗り場に入ってくる。現代の物流や観光、交通を支える現代の港町らしい光景が広がっていた。

いよいよフェリー出港!そして明石海峡大橋を望む!

 出発時刻の1時間前になった。乗船が始まる。船の後ろ側にまわって、そこからバイクに乗って乗船。バイクを降りた後は、船員の方が船の揺れでバイクが倒れないようにバイクを固定してくださる。
私はそのまま自分の客室へと上がった。客室はとても綺麗だった。船内は客室もさることながら、同じ階にあったデッキからの眺めも素晴らしかった。

いよいよ船が出港した。出港して1時間ほどで明石海峡大橋の真下を通過した。船のデッキから見上げる明石海峡大橋はライトアップもされていて、まさに壮観。神戸や明石の夜景もとても綺麗だったが、なんせここは陽が沈んだ海の上。風が強く、とてつもなく寒かった。
船内に戻り、夕ご飯とお風呂を済ませて、かなり早いが明日のツーリングに備えて就寝。新門司まで約10時間。船旅はまだまだ続く。

新門司港到着!ついに九州上陸!

 翌朝6時に起床し、朝ご飯を船内レストランで。レストランからも海が見えて、朝日に照らされた周防灘が美しかった。客室に戻り、荷物をまとめているとすぐに新門司港への入港アナウンスが流れた。
バイクを停めた階に降りて、係員さんの指示に従ってバイクに乗り下船。

新門司港、ようやく九州に上陸である。

熊本・阿蘇の大観峰へ下道ツーリング!

 神戸から12時間半の船旅を終えて、北九州・新門司に到着した。事前に行きたいところは絞っていたので、そこに向かうことに。最初の目的地は熊本・阿蘇の大観峰である。

高速を使うと大分・熊本市街地経由でやや遠回りになるため、下道で北九州から福岡西部、筑豊地域の田川市を通って大分の日田に抜け、そこから阿蘇へと抜けるルートで向かうことにした。

北九州から筑豊へ早春の里山を駆ける!

 まずは国道322号線を田川市方面へ走った。この道は筑豊地域と北九州を直接結ぶ道路であるためトラックや車が頻繁に往来し、交通量が多い。実際私はこの道を朝の時間帯に走ったが、すでにあちこちで渋滞が起きていた。また北九州から田川市方面へ抜ける際に峠越えの区間が存在するため、スピードの出し過ぎやスリップ事故に注意が必要である。その一方で、田川市までの一部の区間ではバイパス道路もしっかり整備されており、その区間はとても走りやすかった。峠越えも朝の時間帯は霧がかかったのどかな山里を望むことができ、下道ツーリングにはもってこいだと感じた。

 北九州を出発して、約1時間半。田川の大任町というところまでやってきた。ここには「道の駅 おおとう桜街道」という道の駅があったので、トイレ休憩も兼ねて少し立ち寄ってみた。休憩を終えて出発すると、道の駅の前から桜の木がズラッと並んでいた。「桜街道」とはこの事かと合点がいったが、桜が咲くのはまだ少し先のようで、花が咲いている木はまだ見られなかった。桜の季節になり、今よりもっと暖かくなったら走ってみたいものである。

大観峰への道中も大自然!

  道の駅を出発し、大任町からさらに大分の日田市方面へ南下。日田市へは国道500号、211号、210号という3本の国道を経由して向かった。
この区間もまた、ほとんどが山岳区間で峠越えも存在するため、運転には細心の注意を払って進んでいった。
田川・大任町の道の駅を出発して約1時間。山と川に挟まれた道を進んでいくと、山が開けて大分県日田市の街へと入った。九州最初の県境越えである。

日田市の街に入ると、阿蘇方面へは国道212号線でさらに南下していく。この212号線も日田市南部の田園地帯を抜け、熊本県との県境手前辺りから雄大な峡谷沿いを走る自然豊かな道であった。途中にはダム湖も存在し、ダムを一望できる展望所もあった。このダムは松原ダムというらしい。展望所でバイクとダムの2ショット。  このダムを横切って少し進んで熊本県小国町に入った。次の南小国町を過ぎれば、いよいよ阿蘇市である。

 小国町、南小国町を過ぎた。この辺りから阿蘇の山に向けて上り坂が続く。これまでに比べて、気温が一段と低くなった。かなり標高の高いところを走っていることが感覚で分かった。防風・防水のレインスーツを着込んでおいて大正解である。そして新門司港出発から約4時間、ついに阿蘇に入った。程なくして「大観峰展望所」の看板が見えて、看板を追いかけて進む。たくさんの車とバイクが停まっているのが見えて、山小屋のようなものも見える。いよいよ大観峰に到着である。

大観峰到着!バイク映えする大自然を体感!

 大観峰は阿蘇山の中央火口丘である阿蘇五岳と大分県にまたがるくじゅう連山が一望できるスポット。この大観峰から望む阿蘇五岳はお釈迦様の寝姿に見えることから涅槃像と呼ばれている。確かにそう言われてみると、阿蘇五岳の稜線が仰向けに寝ている仏様のように見える。なんだかとても縁起の良く、清々しい眺めだった。
また、阿蘇山のカルデラ盆地にある阿蘇市街地をその上からボウルの底を覗くように眺めることができる。市街地との標高差は約400m。その視界の広がり方はまるで神様や仏様が普段我々の住む世界を上から眺めているよう。心洗われる大パノラマだ。

この日は晴れていて雄大な美しい山々と自然を望むことが出来たが、高地のせいか春先であっても風が吹いて非常に寒かった。この時期の大観峰はまだ防寒具が必須であることをこのコラムを読んでいる皆さんにはぜひお伝えしておきたい。

良い景色を見た後は、休憩がてら立ち寄った展望台横の休憩所にて昼食の肉そばをいただいた。冷たい風が吹く高地を走って冷えた身体にお出汁の温かさが良くしみた。

次なる目的地へ!

 時刻はお昼をまわった。今日の宿は鹿児島県・指宿にとっているため、ここからは宿の方面、すなわち鹿児島方面に向かっていくことにした。

九州縦断も阿蘇まで来てようやく半分かな?というくらいである。ここらで一旦、前編は終了!次なる目的地は鹿児島。九州縦断ソロツーリング旅の続きは後編にて!   

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この記事を書いた人

2000年生まれの23歳男。兵庫県伊丹市在住。大型自動二輪免許所持。愛車はHONDAのCL250。
大型自動二輪免許取って2年、昨年ようやく自分のバイクを購入。まだまだビギナーですが、ソロツーリングを中心にバイクライフ楽しんでます!
旅とアメカジファッションとコーヒーが大好き。

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