世界最高峰の二輪レースMoto GP2023を観戦しよう!

ライダーの皆様、世界最高の二輪レースと称されるMoto GPは見たことはありますか?正直、私は昨年までMoto GPを視聴したことがありませんでした。

自分がサーキットで走るようになって、世界のトッププロの走りに興味を持ち、今年から見始めることにしました。実際視聴してみると、圧倒的なスピード感やレースの駆け引き、そして各メーカーのマシンと選手たちのテクニック等に虜になっています。

2023年は3月にポルトガルでMoto GPが開幕しましたが、現在13戦のインドGPまで終了しています。そして今週末は、待ちに待った日本開催。栃木県の「モビリティリゾートもてぎ」で世界一熱い二輪のレースが繰り広げられます。

ということで今回は、前半はMoto GPの視聴方法から情報まで、そして後半は来たる日本グランプリに向けた展望などをお届けしたいと思います。 

Moto GPインドラウンドでのバトル(Motor SportのHPより引用)
目次

Moto GPの視聴方法

まずはMoto GPをどうやって視聴すればいいのでしょうか。TV番組表を確認したのですが、残念ながら地上波では放映されていません。視聴するためには、下記の有料チャンネルを契約する必要があります。

  • 日テレジータス(CS放送):スカパー!(429円)+日テレG+(1,100円)の月額合計1,529円。
  • Hulu:月額1,026円。
  • 公式ビデオパス:全編英語。月額約29.99ユーロ(1ユーロ=158円換算で約4,738円

*それぞれシーズン途中でも解約することができます。

値段だけをみると安いHuluを選んだ方が良いと思います。そしてHuluはTV以外にも携帯やタブレット端末で見れること、今年度からは生放送だけでなく見逃し配信(但し2,3日遅れ)もあるので、私はHuluを契約しています。見逃し配信は、時差の関係上ライブで見れない時などは非常に嬉しいサービスです。

Hulu
https://www.hulu.jp/

Moto GPとは?

Moto GP(ロードレース世界選手権)とは、FIM(国際モーターサイクリズム連盟)が運営する世界最高峰の二輪車レースカテゴリー。その歴史は1949年からと古く、現在はMoto 3(250cc)、Moto 2(765cc)、Moto GP(1000cc)の3つのクラスから構成されています。世界中からトップライダーが集まり世界20ヶ所を転戦しながら、ワールドチャンピオンを目指して最高峰の闘いが繰り広げられています。

それでは最高峰クラスのMoto GPについてもう少し深掘りしていきます。

・Moto GPのレギュレーション

2023年現在のMoto GPのレギュレーションは、最大排気量1,000cc、4気筒以下、最大ボア径81mmの4ストローク・レシプロエンジン、共通ECUの義務化、ミシュランタイヤ使用などです。この仕様で各チーム・各ライダーがMoto GPを戦います。

・予選と決勝

決勝前日に予選が行われるのですが、タイム順に決勝のグリッドが決まります。決勝レースで獲得できるポイントシステムは優勝者が25ポイントで、15位までの選手がポイントを獲得することができます。周回数はコースによって違いますが、決勝は1~1.5時間走りっぱなしの白熱したバトルが繰り広げられます。

・スプリントレース

また今年度より新たな試みとして、前日に決勝レースの半分の周回数で「スプリントレース」が行われています。このスプリントレースでもポイントがあり、優勝者には12ポイントが与えられ9位までの選手がポイントを獲得することができます。

決勝レースと比べると距離もポイントも半分ですが、このスプリントがチャンピオン争いの鍵を握ることになりそうです。しかし20カ国で40レースをこなす選手たちの負担は相当なものだと思われます。

・ポイント早見表(GPは決勝、SPはスプリント)

順位1位2位3位4位5位6位7位8位9位10位11位12位13位14位15位
GP252016131110987654321
SP1297654321





昨シーズンのチャンピョンマシン、ドゥカティ・レノボチーム

3. 現在Moto GPに参戦しているチームと選手

次にMoto GP2023に出走しているチーム、マシン、ライダーを紹介します。

チームコンストラクターズ車両No.ライダー国籍
アプリリアレーシングアプリリアRS-GP12マーベリック・ピニャーレス🇪🇸
アプリリアレーシングアプリリアRS-GP41アレイシス・エスパルガロ🇪🇸
RNFレーシングアプリリアRS-GP25ラウル・フェルナンデス🇪🇸
RNFレーシングアプリリアRS-GP88ミゲル・オリベイラ🇵🇹
ドゥカティ・レノボ・チームドゥカティデスモセディチGP231フランチェスコ・パニャイア🇮🇹
ドゥカティ・レノボ・チームドゥカティデスモセディチGP2323エネア・バスティアーニ🇮🇹
プラマック・レーシングドゥカティデスモセディチGP235ヨハン・ザルコ🇫🇷
プラマック・レーシングドゥカティデスモセディチGP2389ホルヘ・マルティン🇪🇸
ムーニーVR46レーシングチームドゥカティデスモセディチGP2210ルカ・マリーニ🇮🇹
ムーニーVR46レーシングチームドゥカティデスモセディチGP2272マルコ・ベッツェッキ🇮🇹
グレーシニ・レーシングドゥカティデスモセディチGP2249ファビオ・ディ・ジャンナントーニ🇮🇹
グレーシニ・レーシングドゥカティデスモセディチGP2273アレックス・マルケス🇪🇸
LCR・ホンダ・イデミツホンダRC213V30中上貴晶🇯🇵
LCR・ホンダ・カストロールホンダRC213V42アレックス・リンス🇪🇸
レプソル・ホンダ・チームホンダRC213V36ジョアン・ミル🇪🇸
レプソル・ホンダ・チームホンダRC213V93マルク・マルケス🇪🇸
レッドブルKTMファクトリーレーシングKTMRC1633ブラッド・ビンター🇿🇦
レッドブルKTMファクトリーレーシングKTMRC1643ジャック・ミラー🇦🇺
GASGAS・ファクトリーレーシングGASGASRC1637アスグスト・フェルナンデス🇪🇸
GASGAS・ファクトリーレーシングGASGASRC1644ポル・エスパルガロ🇪🇸
モンスターエナジー・ヤマハヤマハYZR-M120ファビオ・クアルタラロ🇫🇷
モンスターエナジー・ヤマハヤマハYZR-M121フランコ・モルビデリ🇮🇹

2022年シーズンを最後に、日本メーカーのスズキがMoto GPを撤退することになりました。日本勢はホンダとヤマハ、イタリア勢はドゥカティ、アプリリア、それ以外はオーストリアからKTM、スペインからガスガスが参戦しています。エンジンで区分すると5メーカーです。ドゥカティのエンジンを使っているチームは実に4チームあるなど、総勢12チームが世界最高峰のMoto GPを走っています。

この中で唯一参戦している日本人は、ホンダの中上貴晶。日本メーカーから参戦している、ホンダのマルク・マルケス選手やヤマハのクアルタラロ選手は、過去にChampionに輝いているライダーです。

そして何と言っても注目が集まるのが、昨年度のChampion、ドゥカティ・レノボのフランチェスコ・パニャイヤ選手ですね。この中から推しのライダーやチームに心を寄せて、応援するのも楽しいですね。

Moto GPに参戦するライダー達

Moto 2とMoto 3カテゴリー

ロードレース世界選手権(Moto GP)は、Moto GPクラス以外にも全戦でMoto2とMoto3が開催されています。

・Moto 3

Moto3クラスのレギュレーションは「4ストローク250cc単気筒」で、タイヤはダンロップのワンメイクになります。ホンダ・KTM・CFモトがマシンを提供するため、車両の性能差があまりなくライダーの技量が問われるレースとなります。注目したいのは、昨年度総合2位の佐々木歩夢選手。13戦目のインドGPを終えた時点で、トップと1ポイント差の3位です。十分年間総合優勝を狙える位置にいますので、頑張ってほしいです。

・Moto 2

Moto2クラスは、2019年よりトライアンフ製の直列3気筒エンジン(スピードトリプルRSエンジンがベース)が全マシンに供給されています。フレームは各コンストラクターが鎬を削っていましたが、現在は多くのチームがカレックス製を使用し、タイヤはダンロップのワンメイクです。エンジン・フレームがほぼ共通の為、Moto3同様にライダーの技量が問われるのがMoto2クラスです。応援したいのは、2022年シーズン惜しくも2位に終わった小椋藍選手です。ライバルのアコスタ選手は現在ポイントランク1位ですが、小椋選手は今シーズン怪我で出遅れたのもあり、まだ優勝できていません。これからのレースに奮起を期待したいですね。

Moto 2クラスに参戦している小椋選手

現在までのMoto GPリザルトと今後のレース予定

2023年9月26日現在、第13戦のインドGPまでレースが終了しており、ポイントランキング(トップ5)は下記のようになっています。

順位ライダーチームポイント
1フランチェスコ・パニャイアドゥカティ・レノボ・チーム292
2ホルヘ・マルティンプラマック・レーシング279
3マルコ・ベッツェッキムーニーVR46レーシングチーム248
4ブラッド・ビンターレッドブルKTMファクトリーレーシング192
5アレイシス・エスパルガロアプリリアレーシング160

トップ5がすべてヨーロッパ勢なのは少々寂しいのですが、今週末の日本GPはジャパンメーカーや日本人選手に頑張って欲しいですね。先週末のインドGP決勝で、パニャイヤ選手がノーポイントに終わり、ベッツェッキ選手が優勝・マルティン選手が2位だった為、俄然チャンピオン争いが面白くなってきました。果たして日本GPではどんな戦いが繰り広げられるか、楽しみです。 

インドGPの表彰式(Motor SportのHPより引用)

日本GP以降のレース日程は以下の通りです。

Roundサーキット決勝日
第14戦日本モビリティリゾートもてぎ10/1
第15戦インドネシアマンダリカ・インターナショナル・ストリート・サーキット10/15
第16戦オーストラリアフィリップ・アイランド・サーキット10/22
第17戦タイチャン・インターナショナル・サーキット10/29
第18戦マレーシアセパン・インターナショナル・サーキット11/12
第19戦カタールロサイル・インターナショナル・サーキット11/19
第20戦バレンシアリカルド・トルモ・サーキット11/26

2023年日本グランプリの見どころ

今週末の9/29(金)~10/1(日)、Moto GP日本グランプリが開催されます。現地に行って応援したい気持ちを抑えて、今回私はTV観戦しようと思います。レースの見どころは沢山あるのですが、今回は2つに絞りました。

・白熱のチャンピオン争い

前の章で述べた通り、日本GPを含めて残り7戦、独走するかと思われていたドゥカティ・レノボのパニャイヤ選手がここにきて足踏みし、マルティン選手やベッツェッキ選手が追い上げてきました。同じドゥカティエンジンを搭載しているチーム同士の戦いが、俄然白熱してきました。日本GPで誰が優勝するのか、それが今シーズンのチャンピオン争いに大きなインパクトになることは間違いありません。 

2022年総合チャンピオンのパニャイヤ選手

・日本メーカーの巻き返しなるか

前のインドGP決勝で、ヤマハのクアルタラロ選手が久しぶりに3位表彰台。ホンダ勢はミル選手が5位、マルケス選手は転倒しながらも9位と、少し日本メーカー勢の調子が上向いてきた気がします。地元日本に帰ってきて、ヤマハとホンダがトップ争いに絡んで欲しいと思います、また日本人唯一のMoto GPライダーであるホンダの中上選手にも、奮起を期待したいですね。

ヤマハのクアルタラロ選手(Motor SportのHPより引用)

やっぱりMoto GPは面白い

ということで、今回は週末行われる日本GPを前にしたMoto GPについて書かせて頂きました。

バイクに乗り始めた頃から興味はあったのに、何故か見なかったMoto GP。私は今年から見始めたのですが、どうしてもっと早くから視聴しなかったのだろうと後悔するほど、面白くてハマりました。
そしてライダーは若くてイケメンが多いし、超絶のスピードとテクニックが楽しめます。

まだ見たことがない方は、Huluの2週間無料お試し期間を使って、週末ぜひMoto GP日本フランプリ見てください。決して損はさせませんよ。

バトルを繰り広げるパニャイヤ選手とマルク・マルケス選手

Huluの日本GP放送スケジュールは↓

https://www.hulu.jp/events/115119

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この記事を書いた人

Yone Log for Motorcycleの運営者。コロナ禍を機に大型二輪免許を取り、バイクに乗り始める。商社マンからフリーランスに転身し、関西からツーリング天国の熊本へ移住。カフェレーサー&スーパースポーツ好きで、サーキット初心者。愛車はドゥカティ848EVOコルセSEとBMW・R100RTカフェ仕様(1981年式)。

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