シカ事故は北海道の道路でマジ身近【道民ライダーが激写】閲覧注意、死体写真あり

(このあとシカの死体の写真が出てきます。苦手な方は読まないでください。)

(出典:北海道開発局のホームページ)

北海道ツーリングには、シカと衝突するリスクがあるので注意して欲しい。シカ交通事故は、ライダーに深刻なダメージを与えるだろう。

北海道の道路を管理している北海道開発局が「シカとの事故は生死に関わる」と言っているが、これは脅しなどではない。シカ交通事故は、北海道の道路ではマジで身近だ。

札幌在住の私が2024年8月17日早朝、シカ交通事故の現場に出くわしたので報告する。これ以降、グロテスクな写真を掲載するが、こんなことをするのは北海道を目指すライダーに強く印象づけたいからだ。

北海道の道路を走り始めたとき、ぜひこれらの写真を思い出して欲しい。そして「シカに気をつけねば」と思ってもらいたい。

目次

シカ事故報告

2024年8月17日午前5時ごろ、私はバイクで、札幌市内から支笏湖に向けて道道453号を走っていた。夏休み期間ではあったが時刻が早いので幹線道路も支笏湖手前の峠道も空いていた。

峠道に入って10分くらいで上記のシカの死体を目撃した。写真を撮るためにバイクを停めた。

現場の周囲は以下の写真のとおり。画面中央の茶色い物体がシカの死体で、こんなふうに道路の脇にあった。

奥が支笏湖方面で、手前が札幌方面。シカの死体は支笏湖から札幌に向かう車線のわきにあった。

この場所なら自動車などの走行の邪魔にならないと思い、私は警察などには報告していない。

なお、この道路は警察を含む道路関連の行政機関が頻繁に監視しているので、この死体はこの日の午前中には片づけられるだろう、とも思った。

相当なスピードが出ていたのではないか

ここからは推測である。

自動車のタイヤのブレーキ痕がないことから、自動車はそれほど強いブレーキをかけなかったか、あるいは衝突してもブレーキをかけることなく走り去った可能性がある。

人がシカの死体を引きずった跡も、シカが流血しながら歩いた跡もないことから、シカはこの場所で衝突してこの場所で倒れたものと思われる。

シカをひいたものを自動車と推測するのは、バイクがシカを死なせるほど強い衝撃でぶつかっていたら、転倒か、少なくとも急ブレーキはすると考えられるからである。バイクが衝突した形跡がないので自動車だろうと思ったのである。

そして自動車は、相当なスピードを出していたと思われる。遅いスピードであれば、自動車とモロにぶつかってもシカはピンピンしていることがあるからだ。

血液がフレッシュであることから死んで間もないものとみられる。私が現場を確認したのは午前5時なので、その前となるとあたりは暗かったはず。しかもこんな時刻にこんな峠を走る自動車が猛スピードを出していても不思議はない。

暗がりで猛スピードで走っていれば、シカを見落とす確率は高くなる。

実際、私が走行していたときも、(私もまあまあスピードを出していたが)私を時速100km以上で抜かすRZ250とNSR250Rがあったくらいだ。

また、さすがにそれは撮らなかったのだが、シカの臀部の肉がザックリえぐれていた。つまり、ドンっとぶつかったのではなく、ビュンっとシカの肉を削ったものと思われ、ここからも自動車のスピードの速さが推測される。

シカ事故防止4原則

北海道開発局がシカ交通事故防止4原則を提言している。

●シカのうしろにシカあり

シカは集団で行動することが多いので、1頭目が道路を渡りきっても2頭目、3頭目が出てくることがある。シカをみたら無条件で減速すべし。

●闇夜に光をみたらブレーキ

シカの目は夜、自動車やバイクのライトを受けると反射して光る。そして北海道の道路の多くは街灯などないので、夜は真っ暗になる。暗闇のなかに光る点がみえたら「シカの目かも」と思う前にブレーキを踏むべし。

●シカはにぶい

シカは森のなかでは速く走ることができるが、道路上では意外とモタモタしている。自動車やバイクを発見して道路上で立ち止まってしまうこともある。シカに逃げてもらうことは期待しないように。

●木と木の間を通る

道路の両脇が森になっていたら、シカが森から森に行こうとして、道路を通過する可能性が高くなる。シカからすると、森のなかに道路が通っているので、そこを歩くことは自然なことなのだ。

ただし、私が撮影した写真のとおり、シカは道路の片側がコンクリートの法面(のりめん)でも出現するので、森のなかの道路でなくても油断しないように。

参考

https://www.hkd.mlit.go.jp/ks/douro_keikaku/qgmend0000002q0o.html

https://www.hkd.mlit.go.jp/ab/douro_keikaku/v6dkjr0000003r6j.html

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この記事を書いた人

●著者紹介:アサオカミツヒサ。バイクを駆って取材をするフリーライター、つまりライダーライター。office Howardsend代表。1970年、神奈川で生まれて今はツーリング天国の北海道にいる。
●イラストレーター紹介:POROporoporoさん。アサオカの親友。

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