単気筒エンジンの魅力を語り尽くす/単気筒バイクも紹介

単気筒エンジンは、その名の通り一つの気筒で動作するエンジンのこと。

主に小排気量の車両やオフロード・モタードのバイクに採用されています。

最近の車種ではCRF250・GB350・KLX230SM・ジクサーSF250などに採用されています。

「単気筒エンジンには一体どんな魅力があるの?」と聞かれたらズバリ、構造の「シンプルさ」です!
このシンプルさが、メンテナンス性や維持費の低さなど様々なメリットに繋がってきます。

その他にも様々なメリットがあり魅力的な単気筒エンジン。

今回はそんな単気筒エンジンの魅力に迫っていこうと思います!

目次

単気筒エンジンのメリット

先ほども少し触れましたが、単気筒エンジンの魅力は何と言っても「シンプル」。

しかし、それ以外にも多くの魅力やメリットがあるのです。

ここでは、単気筒エンジンの魅力・メリットを詳しくご紹介します。

  • シンプルな構造
  • 軽量性
  • コストパフォーマンス
  • パワーバンドの広がり
  • 独特のサウンド

シンプルな構造

単気筒エンジンは、構造がシンプルであるため、他の多気筒エンジンと比較してもメンテナンスが容易です。

「これからメンテナンスを覚えていきたい!」という方や、普段からメンテナンスを自分で行っている方にとっても整備性がいいのは魅力的ですね。

スパークプラグの交換はタンクもおろさないでアクセスできてしまいます!

多気筒車両ばかり乗ってきた筆者にとっては、この点がかなり衝撃的でした…!

軽量性

単気筒エンジンは、他の多気筒エンジン搭載のバイクと比べて軽量です。

その軽量性から燃費が良く、加速性能にも優れているという傾向が。

特にオフロードバイクや小型車に多く採用されており、クイックな乗り味で街乗りもこなしやすい車両が多いです。

また、バイクが軽いので万一転倒してしまった際も引き起こしが非常に楽です。

実は、筆者もサーキットで何度か転倒の経験があります。多気筒エンジンを積んでいるオートバイだと引き起こしが大変ですが、単気筒エンジンのバイクに乗っているときは軽々と引き起こすことができました。

コストパフォーマンス

単気筒エンジンはシンプルな構造となっている為、コストパフォーマンスに優れています。

シンプルな構造なので、製造コストが低く、車両価格も安めに設定されているのです。

また、オイル量やスパークプラグの数も少なくて済みます。

メンテナンス費用が抑えられて長期的に見ても経済的ですね。

筆者は4気筒エンジンのバイクから乗り換えた際、オイル交換時に3L以上オイルを使っていたのが1L丁度くらいになって感激してしまいました…!

パワーバンドの広がり

単気筒エンジンは、パワーバンド(効率的にパワーを引き出せる回転数範囲)が広いという特徴もあります。

そのため、多気筒エンジンよりも柔軟な運転が可能です。

これは、特に山道や未舗装の道での運転に有利です。

やっぱり山道や未舗装の道はクイックにすいすい走りたいですよね!

独特のサウンド

単気筒エンジンは多気筒エンジンとは異なり、「トトトトト」と心地良い独特のサウンドを奏でます。

ガバっとアクセルを開けて加速していく際のサウンドも魅力的で、単気筒特有の破裂音が”やる気”にさせてくれます。笑

単気筒エンジンのデメリット

ここまで、良いことばかり挙げましたが、もちろんデメリットだって存在します。

主に以下のようなデメリットが挙げられます。

  • 振動
  • ノイズの大きさ
  • トップスピードがそんなに出ない

単気筒エンジンの魅力ばっかりに目が行って、買ってから後悔しないようにしっかりチェックしてみてくださいね。

振動

単気筒エンジンのデメリットとしては、「振動が大きい」ことが挙げられます。

長時間走行する場合は振動で疲労が溜まってしまうかもしれません。

筆者も単気筒エンジンのバイクで往復600kmほどのツーリングをした際は、手が振動で痺れてしまうようなことがありました。

単気筒エンジンでの長距離ツーリングは適度な休息が必要かもしれませんね。

ノイズの大きさ

二つ目のデメリットは、「ノイズが比較的大きめの傾向がある」というところです。

この要因はいくつかあるのですが、一つ代表的な要因をご紹介すると…

4気筒の400ccエンジンは1気筒あたり約100ccです。そして、4つのエンジンがバラバラに爆発している為、さほどノイズが大きいとは感じません。

しかし、単気筒の400ccエンジンとなると1気筒につき400ccの爆発が起きるので、どうしてもノイズが大きくなってしまいます。

「集合住宅に住んでいてノイズが気になる…。」という方は少し気を付けなければいけませんね。

トップスピードがそんなに出ない

三つ目のデメリットは「最高速度が低めの傾向がある」というところです。

加速に関しては非常に優れているエンジンですが、多気筒エンジンと比較すると、どうしてもガンガントップスピードを出すような状況には弱いです。

逆に言えば、多気筒エンジンは高回転まで伸び、トップスピードまでスムーズに加速していく点は非常に魅力的ですよね。

用途やどんな場所・どんな走り方をしたいかによって適切なバイク選びをしたいですね。

筆者が単気筒エンジンのバイクに乗っていて感じたこと

正直、筆者は単気筒のバイクに出会うまで多気筒のバイクばかり乗ってきました。

しかし、単気筒のバイクに出会ってからすっかりその魅力の虜になってしまいました。

特に、単気筒エンジン特有のドドドと蹴り出すようなフィーリングが好きです。

ここでは、筆者が過去に乗っていた単気筒エンジンが搭載されたバイクに乗っていて良かったことや特徴などをご紹介させて頂きます。

(マイナーなバイクも含まれます。)

ホンダ GROM

HONDA公式サイトより https://hondago-bikerental.jp/bike-lab/51805.html

125ccエンジンが搭載されている低燃費の鬼

リッター50kmくらい走るのでかなり経済的でした。

正直前回いつ給油したか忘れるレベルです…!

オイル量も1Lちょっとなので、1000円程でオイル交換できてしまうのも魅力的ですね。

走りも非常によく、近所のお出掛けや長距離ツーリングもこなせてしまいました。

ヤマハ SEROW

YAMAHA公式サイトより https://www.yamaha-motor.co.jp/mc/yamaha-motor-life/2019/12/20191205-001.html

250ccのエンジンを搭載。

低回転型で下から粘り強いトルクを発生し、街乗りやオフロード・街乗りもオールマイティーにこなせることができる万能バイクでした。

そのエンジン特性から街乗りでも一つ上のギアを使ってゆったりと走行することが可能。

馬力がそんなにあるエンジンではない為、トップスピードを求めるような状況には不向きでした。

ですが、それを上回るようなフレンドリーで何でもできてしまうエンジン特性が魅力的な車両でした。

KTM 390DUKE

KTM公式サイトより https://www.ktm.com/ja-jp/models/naked-bike/2023-ktm-390-duke.html

約370ccのエンジンを搭載。

高回転型の特性になっており、キレのいいレスポンスと軽量な車両の特性も相まって非常にキビキビと走ってくれるエンジンでした。

パワーがあり過ぎるということもなく、初心者の方にも扱いやすいエンジンといえるでしょう。

KTM 690SMC-R

KTM公式サイトより https://www.ktm.com/ja-jp/models/supermoto/ktm-690-smc-r-2023.html

690ccの大排気量エンジンを搭載。
LC4エンジンと呼ばれており、ビッグボアでショートストロークな構造となっています。

元は1980年頃から開発されているモトクロッサー等の車両に搭載するエンジンの系譜なので、非常に丈夫なエンジンですね。

低回転から強烈なトルクを発生させ、拭け上りが良く高回転まで回る官能的なエンジンはキレのいい素晴らしいサウンドを奏でてくれます。

ラフなアクセルワークをするとフロントタイヤがポンポン浮いてしまう強烈な乗り味です。

サーキットで走行した際、頑張ってもトップスピードは150km/h程度でしたが、タイトなコースや峠などでは軽快な切り返しと、高回転単気筒エンジンの加速力で楽しく走ることができました!

排気量が非常に大きい為、パワー面でのメリットはありますが振動がどうしても大きくなってしまうため、長時間乗った際は手の痺れを感じることがありました。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

単気筒エンジンは様々なメリットがあり非常に魅力的なエンジンです。

搭載されている車両も軽量なことが多く、軽快でスムーズな乗り心地が魅力だったりします。

これは多気筒エンジンではなかなか味わうことができないフィーリングです。

もしこの記事を読んでいるあなたが次のバイク探しをしていたり、オフロードバイク・モタード等に興味を持っていたら是非、選択肢の一つに加えてみてくださいね!

また新たなバイクの世界がそこには広がっています。

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この記事を書いた人

国産車・外車問わず様々なバイクを乗り継ぐアラサーライダー。
サーキット走行からオフロードコース走行までありとあらゆるジャンルを楽しむ。直近はMT-10SPに乗っており、現在は次のバイクを探している最中。

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